1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02452198
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
山口 柏樹 東京電機大学, 理工学部, 教授 (70016228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日下部 治 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (40092548)
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Keywords | 進行性破壊 / ひずみ軟化現象 / 遠心載荷実験 / 斜面破壊 / リングシャ |
Research Abstract |
(1)摩擦性材料の進行性破壊現象における粘着力成分と摩擦力成分との寄与についての基礎的情報を得るために、不撹乱砂れき試料および、それを完全に撹乱して粘着力成分を除去した試料について、三軸圧縮、平面ひずみ圧縮試験を行った。拘束圧範囲は1kgf/cm^2から48kgf/cm^2までの広範囲なものである。その結果、拘束圧力が小さい時、粘着力成分は2ー4%の軸ひずみでピ-クに至り、その後急激に低減すること、および拘束圧が高い場合、粘着力成分は8%まで低下しないことが認められた。一連の実験から自然堆積砂れき地盤における進行性破壊では、土被り圧力の小さい表層付近の地盤での粘着力成分の劣化から始まり順次摩擦力成分への転化となること、およびそれらの現象は拘束圧レベルによっても変化することから対象とする構造物によって進行性破壊のメカニズムが異なることが推測される。 (2)粘性土地盤での進行性破壊現象の理解のために、ドラム型遠心装置を用いて粘土斜面の破壊実験を行い、画像処理システムを応用して斜面が破壊に至るまでの進行を連続的に記録・計測することを試みた。その結果、ドラム型遠心装置を用いれば、任意の過圧密比をもつ模型斜面が作成できその斜面破壊実験ができること、およびシステム内のビデオの走査線本数を増加させることによって、従来の写真撮影・タ-ゲットの座標読み取りによる地盤内ひずみ分布計測に較べ、デ-タ処理能力・測定精度の両面において飛躍的向上が計れることが明かとなった。このシステムにより、次年度の本研究におけるパラメトリックスタディが容易となる体制が確立した。 (3)新しく試作したリングせん断試験で標準砂のねぢり試験を行ったところ顕著なひずみ軟化特性が認められた。
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