1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02452208
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Research Institution | Institute of Industrial Science, University of Tokyo |
Principal Investigator |
高梨 晃一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60013124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
洪 起 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (80186600)
大井 謙一 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (90126003)
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Keywords | 鉄骨架構 / 動的不安定現象 / 複合応力 / 地震応答 |
Research Abstract |
本年度は、変動軸力下でのBEAMーCOLUMNの2方向曲げと変動軸力をうける単調載荷実験と繰り返し実験そして2方向地震入力オンライン応答実験を実施し、BEAMーCOLUMNの耐力式および塑性変形能力評価法の構築のほかに柱の軸力等制限値などの実設計に必要な試料が得られた。また前年度開発した鋼柱の塑性化領域を複数の非線形バネで近似して弾塑性挙動を解析する数値プログラムと実験結果がよく一致する事が確認された。特に繰り返し載荷実験中に変位を拘束されていない面外方向の変位が急激に増大して、部材の安定性を失う現象を本プログラムは再現した。 まとめとして、 1.簡単な実験想定モデルを設定し、3方向変動複合応力状態での柱の実験を行った。また、これらの実験によって開発された実験制御システムの有効性も検証された。 2.2方向水平荷量を受ける曲げ柱の耐力設計式は、軸力比(N/Ny)≦0.6の範囲で、耐力を安全側に評価することがわかった。しかしながら部材及び構造物の終局限界状態をより正確に表現するためには実験および解析で解明する必要がある。 3.一定の軸力と繰り返し水平荷重を受ける曲げ柱には横不安定現象がおこる。このような不安定現象は構造物にどのような影響を与えるかに付いてはさらに研究する必要がある。 4.提案した弾塑型ジョイントモデルによる解析方法は、立体複合状態における部材の耐力と変形能力を十分に評価することが可能な手法であり、この手法の簡易性により複雑な架構の不安定現象の解明に有効である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 近藤 日出夫,陳 以一,大井 謙一,高梨 晃一: "複合応力状態におけるH形鋼の耐力劣化現象 その1 実験報告" 日本建築学会関東支部 1991年度研究発表会 研究報告集. 97-100 (1992)
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[Publications] 陳 以一,近藤 日出夫,大井 謙一,高梨 晃一: "複合応力状態におけるH形鋼柱の耐力劣化現象 その2 解析報告" 日本建築学会関東支部 1991年度研究発表会 研究報告集. 101-104 (1992)
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[Publications] 大井 謙一,陳 以一,高梨 晃一: "変動軸力と水平力を受けるH形鋼柱の弾塑型挙動に関する実験的研究" 構造工学論文集. 38B. (1992)
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[Publications] Kenーichi OHI,Koichi TAKANASHI,Yiyi CHEN and Hideo KONDO: "Intelligent Loading Test on Steel BeamーColummns under Varying Axial and Lateral Loads" Bulletin of Earthquake Resistant Structure Reserch Center Inst.of Industrial Science,Univ.of Tokyo. 25. (1992)
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[Publications] Koichi TAKANASHI,Kenーich OHI,Linghua Meng and Yiyi CHEN: "Collapse simulation of Steel frames with local buckling" Proc.of 10th World Conference on Earthquake Engineering. (1992)