1990 Fiscal Year Annual Research Report
スクイズ鋳造法による繊維強化鋳造品の鋳造シミュレ-ション
Project/Area Number |
02452239
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大中 逸雄 大阪大学, 工学部, 教授 (00029092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹田 真帆人 大阪大学, 工学部, 助手 (30188198)
山内 勇 大阪大学, 工学部, 助教授 (60029189)
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Keywords | 繊維強化複合材料 / スクイズ鋳造法 / アルミニウム合金 / 流動解析 / 凝固解析 / プリフォ-ム |
Research Abstract |
近年,金属基複合材料の開発研究が盛んに行われ,自動車用などに一部実用化されつつある。しかし従来のほとんどの研究は、強化材と母材の反応や材料強度に関する研究であり、プロセスに関する研究はあまり報告されていない。このため実用化に当っては製品ごと試行錯誤的に製造条件を決定せざるを得ず,コスト高の大きい要因となっており実用化を妨げている。さらに,生産時に生じる種々の欠陥を防止できず実用化を断念している場合も少なくない。そこで,本研究では現在最も経済的で,将来金属基複合鋳造品の生産に有望と考えられるスクイズ鋳造法において以下の点を3年間で明らかにする。(1)プリフォ-ム中の溶融アルミニウムおよびマグネシユ-ム合金の流動と凝固のシミュレ-ション方法。(2)局所強化複合鋳造品生産時の溶湯およびガスの流動と凝固のシミュレ-ション方法。(3)熱履歴及び強化材とマトリックスの反応の推定方法。 特に本年度は以下の点について研究を行なった。(1)プリフォ-ム中に溶融アルミニウム合金を圧入する縦型スクイズ鋳造機を試作した。(2)水,水銀,ワックス,アルミニウムを使用した低圧鋳造型湯流れ観察装置を試作し,プリフォ-ムのない場合の流動の観察とコンピュ-タシミュレ-ションを行っている。水と水銀やアルミニウムでは表面張力や鋳型とのぬれ性の相違により,流動挙動がかなり異なることが分った。(3)上記のスクイズ鋳造機によるプリフォ-ムへの圧入実験を行っている。今までの所,プリフォ-ムの加熱条件,ガス排気用のベント位置などが重要であることが分かった。(4)流動の直接観察のための特殊鋳型設計を製作中である。
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[Publications] I.OHNAKA,M.OHMASA,and T.TAKEUCHI: "Comparison of Measured and Simulated Fluid Flow in Low Pressure Die Casting.Modeling of Casting,Welding and Advanced Solidification Processes," ed.by M.Rappaz et.al.TMS.U.S.A, 6 (1991)