1992 Fiscal Year Annual Research Report
スクイズ鋳造法による繊維強化鋳造品の鋳造シミュレーション
Project/Area Number |
02452239
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大中 逸雄 大阪大学, 工学部, 教授 (00029092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 秀幸 大阪大学, 工学部, 助手 (60239762)
山内 勇 大阪大学, 工学部, 助教授 (60029189)
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Keywords | スクイズ鋳造法 / 繊維強化鋳造品 / コンピュータシミュレーション / 湯流れ |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、局所的にプリフォームを配置した透明鋳型を使用して、水、ワックス、水銀等を、低圧鋳造方式で注湯し、鋳型を充満する様子をビデオ撮影および電気的湯流れセンサーにより測定した。鋳型形状としては、2次元解析が可能な板状のものを主とし、分岐のあるものを3種類実験した。また、鋳型中のガス抜きが重要であることが分かり、充填挙動に及ぼすガス抜きの影響についても実験を行っている。 さらに、流動シミュレーションプログラムを開発し、観察結果と比較している。今までのところ、ガス抜きが理想的な場合には、実験結果とシミュレーション結果はかなり一致している。また、ガス抜きが不十分で、残留ガスが圧縮される場合のシミュレーションも行い、現在実験結果と比較中であるが、良い結果が得られつつある。 アルミニューム合金を使用した実験(繊維との反応、凝固組織の観察を含む)は、プリフォームの設置と加熱に苦労しており、予定より遅れている。これは研究費の関係で、プリフォームの加熱が容易ではなく、湯回り不良が生じ、あるいはプリフォームと鋳型の隙間を溶湯が流れてしまい、健全な製品ができないためである。また、湯流れ中の温度測定も容易ではなく苦労している。 凝固組織および機械的性質の推定方法については、70%ほど進んでおり、実験データが得られ次第比較し、必要に応じて改善していく予定である。 今年度で、本研究は終了することになっているが、まだ研究途中なので、通常講座費等により、さらに継続して、予定通り、アルミニューム合金を使用した実験を行い、シミュレーションソフトの完成にむけて、努力する予定である。
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[Publications] I.OHNAKA: "Comparison of Measured and Simulated Fluid Flos in Low Pressure Die Casting" Modeling of Costing,Welding and Advanced Solidification Prousses,V, ed,by M.Rappaz et al.783-788 (1991)
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[Publications] 大政 光史: "直接差分法による湯流れシミュレーション法" 鋳物. 63. 817-822 (1991)
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[Publications] 大政 光史: "低圧鋳造における湯流れの水モデル実験と数値解析" 鋳物. 63. 883-888 (1991)
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[Publications] I.OHNAKA: "Computer Simulation of Mold Filling (I:Algorithm)" Proc.of Modeling of Casting and Solidification Processes 1991,ed.by C.P.Mong et al.125-131 (1991)
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[Publications] 大政 光史: "低圧鋳造における溶融アルミニウム,水銀および水の鋳電光てん時の流れ等動の比較" 鋳物. 64. 167-172 (1992)
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[Publications] 大中 逸雄: "局所繊維強化鋳造法における湯流れシミュレーション" 日本金属学会講演概要. 207-207 (1992)