1990 Fiscal Year Annual Research Report
移動視による三次元情報の獲得と空間推論を用いた環境世界の理解
Project/Area Number |
02452282
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷内田 正彦 大阪大学, 基礎工学部・情報工学科, 教授 (20029531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徐 剛 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (90226374)
八木 康史 大阪大学, 基礎工学部, 助手
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Keywords | 環境モデル / 3次元位置計測 / 移動視 / 画像処理 / 環境理解 / 位置補正 / 対応付け / コンピュ-タビジョン |
Research Abstract |
いくつかの視点から撮られた画像を総合的に解釈して、環境の空間構成を理解する研究は、コンピュ-タビジョンの中心課題であると同時に、次世代の知能移動ロボットの視覚やマンマシ-ン・インタ-フェイス等の基盤技術として多くの応用分野を持っている。 異なった視点で撮られた画像を総合的に解釈しようとすると、まず、これらの画像の間で各部がどう対応しているのかを決定することが基本となる。このため、本研究では移動前後の画像間で成立する幾何学的な拘束条件をうまく利用することにより、信頼性良く対応づけを行う手法を開発した。まず、移動ロボットが得る最初の3枚の画像間で、線分を単位として対応付けを行う。それぞれの画像でエッジ検出を行い、エッジをグル-プ化して線分を求める。これらの線分を単位として、3画面の間で成立する幾何学的な拘束条件を利用することにより対応付けを行う。次に、これらの線分の元の3次元世界における位置と方向を三角測量の原理を用いて求め、環境の幾何モデル(ワイヤ-フレ-ム)を構築するプログラムを作成した。また、実験によりその有効性を確かめた。なお、線分の3次元情報の精度は移動体の位置決め精度に大きく依存する。このため、観測された視覚情報を用いて、移動体の位置を補正する手法を開発した。 以上で作成した環境のワイヤ-フレ-ム・モデルでは、線分が3次元空間中に浮かんでいるだけのモデルにすぎない。このワイヤ-フレ-ムモデルから次に、面を認識し、またそれらの間の空間的な接続関係を解釈することにより、環境の空間構成を理解するプログラムを作成した。この時、3次元世界において一般的に成立する幾何学的・物理的な知識をル-ルの形で知識ベ-スに入れておき、この知識と幾何モデルを用いて推論することにより環境の空間構成を理解するというアプロ-チをとった。
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[Publications] 谷内田 正彦,津戸 明広: "時系列ステレオ画像を用いた環境モデルの構築" 情報処理学会コンピュ-タビジョン研究会. 91. 29-35 (1991)
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[Publications] 谷内田 正彦,穴吹 哲士: "三眼視による曲面境界線の分類と三次元情報の獲得" 情報処理学会コンピュ-タビジョン研究会. 91. 23-28 (1991)
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[Publications] 谷内田 正彦,穴吹 哲士: "三眼視による曲面境界線の分類と三次元情報の獲得" 日本ロボット学会誌. 9. 39-44 (1991)
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[Publications] 谷内田 正彦,蓬菜 康行: "知識を用いた線画からの空間構成の理解" 画像と制御(第6章)北村.片井編 朝倉出版.
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[Publications] 谷内田 正彦,津戸 明広: "時系列ステレオ画像を用いた環境モデルの構築" 日本ロボット学会誌.
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[Publications] M.Yachida;Y.Yagi: "Realーtime Generation of Environmental Map and Obstacle Avoidence using Omnidirectional Image Sensor with Conic Mirror" CVPR'91.
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[Publications] 谷内田 正彦: "コンピュ-タビジョン MARUZEN Advanced Technologyシリ-ズ" 丸善, 268 (1990)
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[Publications] 谷内田 正彦: "ロボットビジョン 人工知能シリ-ズ第11巻" 昭晃堂, 250 (1990)