1991 Fiscal Year Annual Research Report
広範囲トリチウム圧の非破壊測定に対する制動X線計測法の適用性
Project/Area Number |
02452291
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Research Institution | Toyama University |
Principal Investigator |
松山 政夫 富山大学, 水素同位体機能研究センター, 助教授 (90135004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芦田 完 富山大学, 水素同位体機能研究センター, 助手 (70192953)
渡辺 国昭 富山大学, 水素同位体機能研究センター, 教授 (50001326)
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Keywords | トリチウム / その場測定 / 制動X線 / 非破壊測定 / 核融合炉 / 燃料サイクル |
Research Abstract |
高濃度かつ大量のトリチウムが操作される核融合炉燃料サイクルでのトリチウム計測に対応するために、高濃度トリチウムの"その場"測定法の1つとして、β線と材料との相互作用により発生する制動X線の利用を検討した。制動X線計測法を実用に供するためには、効率的に制動X線を発生させ、これを材料中で減衰させることなく有効に取り出し検出する必要がある。このような観点より、制動X線の検出効率の向上、制動X線の発生・取り出し窓材料の選択及びトリチウムガスによる窓材料の性能試験を行い、ほぼ当初の目標が達成された。その成果の概要は以下の通りである。 1.制動X線の検出器としては小型かつ維持の容易な室温作動型のシリコン型電子雪崩型光ダイオ-ド(SiーAPD)を採用し、最も有望な制動X線発生・取り出し窓材料を探索するために、制動X線が発生してから検出器に入射するまでの過程を種々の材料に対して計算し、ベリリウムが最も有効であることが分かった。 2.ベリリウムを窓材として用い、トリチウムガスによる性能試験を行った結果、制動X線計数率は10^<ー6>Ci/cm^3以上のトリチウム濃度に対して比例することが確認された。これにより、従来よりも2桁程度の低濃度の測定が可能となることが分かった。また、トリチウムガスの圧力変化に伴う計数率変化は、β線の自己吸収を考慮した計算式により、実測値を±6%以内で再現可能であることが分かった。 3.以上より、1)制動X線検出器の小型化、2)検出効率の向上、3)最適な制動X線発生・取り出し窓材料の探索及び4)トリチウムガスのその場測定に対する感度向上並びに5)圧力依存性の解析がなされ、本法が高濃度かつ大量トリチウムの"その場"かつ"実時間"測定に対して極めて有望であることが結論された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Masao Matsuyama,Hiroyuki Arai,Toshinari Yamazaki and Kuniaki Watanabe: "Inーsitu measurements of high level tritium by bremsstrahlung counting method. (I)Feasibility tests of Siーavalanche photodiode" Annual Report of Hydrogen Isotope Research Center,Toyama University. 10/11. 69-79 (1991)
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[Publications] Masao Matsuyama,Hiroyuki Arai,Toshinari Yamazaki and Kuniaki Watanabe: "Inーsitu measurements of high level tritium by bremsstrahlung counting method. (II)Feasibility tests by high level tritium gas." J.Appl.Radiat.Isot.