1991 Fiscal Year Annual Research Report
窒化アルミニウムー希土類酸化物系 相反応に物する基礎研究
Project/Area Number |
02453063
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
米屋 勝利 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (30215412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
目黒 竹司 横浜国立大学, 工学部, 助手 (40134895)
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Keywords | 窒化アルミニウム / 希土類酸化物 / イットリア / 高熱伝導物質 / 焼結助剤 / 相反応 |
Research Abstract |
本研究は、窒化アルミニウム(AIN)と焼結助剤としての希土類酸化物との相反応を明らかにすることを目的とする。 本年度は、窒化物で最も重要な影響を持つ酸素の影響を明らかにするため、昨年度に引き続いてAINーY_2O_3ーAI_2O_3系について生ずる相反応を調べた。還元窒化法によって製造されたAIN粉末を使用した。Y_2O_3量としては0,1,3,5wt%、Al_2O_3添加量は0ー10wt%の範囲で行った。調合粉を15φ×7mmのペレット状に成形し、脱脂した後、1800ー2000℃、窒素中で加圧焼結して焼結体試料を作製した。 Y_2O_3を添加しない場合は焼結速度が遅いが、易焼結性のAIN粉末を用いたため、高温焼結で緻密化を達成できる。しかし、Y_2O_3添加試料はいずれも容易に理論密度に到達する。AIN中の不純物酸素及び添加したAl_2O_3とY_2O_3との反応によってYAM、YAL、YAGが生成することが知られている。しかし、本実験では、AINーY_2O_3系ではYAM、YAGが生成したが、これにAl_2O_3を添加してゆくと、YAG相は消滅し、未知相が出現した。高温側では、こうした変化と同時にAINーAl_2O_3系からAINポリタイポイドやスピネル相の生成が認められた。こうした相変化は微細組織に反映し、高Al_2O_3側で板状の結晶粒の成長が確認された。次いで、他のAINー希土類酸化物系の反応についても実験を行い、類似のアルミネ-ト相の形成を確認した。 今後は、これまでの研究の集大成として、AINー希土類酸化物ーAl_2O_3系の反応を、原料の吟味、焼成条件などを含めて検討し、最終的に基本デ-タとして集積する。反応メカニズムについても明らかにする。
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[Publications] K.Komeya: "Thermal Properties of Aluminum Nitride Polytypes" Proc.of The 8th JapanーKoreaSemminar on Ceramics. 99-102 (1991)
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[Publications] K.Komeya: "Role of Rare Earth Oxides on the Fabrication of Aluminum nitride ceramics" Proc.of TMS meeting. (1992)
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[Publications] 米屋 勝利: "総論:窒化アルミニウムという材料" セラミックス. 26. 725-732 (1991)
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[Publications] 米屋 勝利: "窒化アルミニウム系材料の進歩と展望" 粉体と工業. 24. 47-55 (1991)
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[Publications] K.Komeya: "The Effect of Various Additives on Synthesis of AIN Powdere by Carbothermal Reduction Nitridation Method" Journal of the Ceramic Society of Japan.
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[Publications] 米屋 勝利(共同): "実験化学構座" (株)丸善, (1992)