1990 Fiscal Year Annual Research Report
遷移金属によるアルカンCーH結合の熱的活性化を経る合成反応
Project/Area Number |
02453093
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤原 祐三 広島大学, 工学部, 教授 (10029481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 謙 広島大学, 工学部, 助手 (80116615)
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Keywords | アルカンCーH結合活性化 / シクロアルカンのカルボキシル化 / transー1,4ージメチルシクロヘキサン / アルカンのカルボキシル化 / Pd^<II>のアルカンへの親電子反応 / メチル置換シクロヘキサン / 酢酸パラジウム / アダマンタンのカルボニル化 |
Research Abstract |
本研究では飽和炭化水素(アルカン)のCーH結合を金属錯体で直接活性化して,これにCOを反応させることにより脂肪族カルボン酸を直接合成する反応の開発を目的として検討を進めており,本年度は以下の成果を得ることができた。 1.シクロヘキサンのCOによるカルボキシル化反応 Pd(OAC)_2/CF_3CODH/K_2S_2O_8系触媒を用いてオ-トクレ-ブ中,シクロヘキサンをCOと80℃で20時間反応させるとシクロヘキサンカルボン酸がPd基準で19.616%収率で得られることが分った。このような高収率(タ-ンオ-バ-数:200)が得られたのは,攪〓効率とPdの再酸化剤の効果が向上したためと考えられる。さらに,5〜8員環シクロアルカンで同様な反応を試みた結果,6員環が最も反応性が高く,それより環が大きくても小さくても反応性が低下することが明らかになった。 2.アダマンタン,メチルシクロヘキサンおよびtransー1,4ージメチルシクロヘキサンとCOの反応 まず,アダマンタンとCOを同様な条件で反応させると,1ーアダマンタンカルボン酸が938%収率で得られ,対応する2ーカルボン酸は全く検出されなかった。これはPdの親電子攻撃の容易さに起因すると考えられる。次に,メチルシクロヘキサンの反応では,4ーメチルシクロヘキサンカルボン酸が主生成物として得られたが,3級炭素での反応生成物は得られなかった。また,transー1,4ージメチルシクロヘキサンの反応では高選択的にtrans,cisー2,5ージメチルシクロヘキサンカルボン酸が得られ,さらにその芳香族化したものが副生した。以上の結果より,本反応ではカルボキシル化は,位置的には3ー〉2ー〉1ー級炭素の順で起こることが明らかとなった。しかし,メチル置換シクロヘキサンでは立体障害のため,3級炭素での反応は起こらないで,優先的に2級炭素上で起こることが分った。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Tetsuro Jintoku: "PalladiumーCatalyzed Synthesis of Aromatic Acids from Carbon Monoxide and Aromatic Compounds via the Aromatic CarbonーHydrogen Bond Activation" J.Organomet.Chem.385. 297-306 (1990)
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[Publications] Tetsuro Jintoku: "PalladiumーCatalyzed Direct Oxidation of Benzene with Molecular Oxygen to Phenol" Bull.Chem.Soc.Jpn.63. 438-441 (1990)
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[Publications] Tetsuro Jintoku: "Palladium Catalyzed Transformation of Benzene to Phenol with Molecular Oxygen" Chem.Lett.1687-1688 (1990)
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[Publications] Yuzo Fujiwara: "Look What Pd Catalyzes" Chemtech. 636-640 (1990)
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[Publications] 高木 謙: "アルカンのCーH結合活性化" 化学. 46. 80-81 (1991)