1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02453111
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
大矢 晴彦 横浜国立大学, 工学部, 教授 (40017950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 幹治 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (30011224)
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Keywords | Membrane / Gas separation / Supercritical fluid / Polyimide / Polyamic acid / Asymmetric / High temperature |
Research Abstract |
本研究室で製膜したポリイミド非対称膜を用いて超臨界炭酸ガス抽出物の分離に関する研究を行った。まず超臨界炭酸ガスの透過特性について、透過流束は操作圧力が大きくなるにつれて高い値となり比例関係が成立することがわかった。従って超臨界状態の炭酸ガスは気体状態同様、溶解ー拡散機構により膜を透過すると考えられる。また本実験で製膜したポリイミド膜は、100気圧付近の高圧域においても透過流束が直線的に増加した。これよりポリイミド膜は構成元素の各原子間の結合が剛直なため、操作圧力に対する膜の緻密化の影響を受けなかったと考えられる。 次に超臨界炭酸ガスとエタノ-ルに、透過係数の差があるために分離が可能であると考えられ、超臨界炭酸ガスーエタノ-ル混合化15:1において分離実験を行った。その結果、エタノ-ルの炭酸ガスに対する分離係数αは、操作温度100℃において7〜9であり操作圧力の増加に伴い増大した。150℃では操作圧力の増加に対して分離係数は約6.5で頭打ちの状態になった。これは温度の上昇に伴い膜を構成している高分子の分子運動が活発になることに起因していると考えられる。 次に本実験で製膜した膜の中には、ピンホ-ルがあいてしまい実験に使用できない膜が多くできたのでこれらの膜のピンホ-ルをコ-ティングすることにより膜として再成する可能性について検討した。その結果ピンホ-ルを埋めるためには5wt%から10wt%の濃度のポリアミック酸でコ-ティングし、573Kで1時間熱処理を行なえば、非対称構造を維持しながら膜として再生できることがわかった。
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Research Products
(1 results)