1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02454026
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
杉山 勉 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 教授 (40000260)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服田 昌之 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助手 (00249947)
藤沢 敏孝 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助教授 (60000262)
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Keywords | ヒドラ / 細胞接着分子 / カドヘリン |
Research Abstract |
ヒドラの研究形成に関与する細胞接着分子の分離を目的とし、2種類の実験を行なった。第一は脊椎動物カドヘリン遺伝子のホチログの分離である。カドヘリン遺伝子の細胞質領域の保存配列をプライマーとして用い、ヒドラ核DNAとcDNAをテンプレートとしてPCR増幅を行ない、いずれの場合もマウスR型カドヘリンと高い一致性(92%)を持つDNA短鎖を得た。この短鎖をプローブとしてヒドラpoly‐A RNAとノーザンハイブリダイゼーションを行ない、約1kbの単一バンドのシグナルを得た。しかしヒドラcDNAライブラリーの約100万クローンのスクリーニングを行なったが、このプローブとハイブリダイズするクローンは分離できなかった。從って脊椎動物カドヘリンと似た塩基配列はヒドラDNA中に存在するか、この遺伝子は何らかの理由でcDNAライブラリーには安定に存在できないと考えられる。 第二の実験はヒドラ触離細胞再集合体形成に関与する接着分子の機能的スクリーニングである。ヒドラ組織を一度ばらばらの単細胞に解離し、つぎに再集合させると、再集合体は完全な個体を再生する。ヒドラ細胞を抗原として作成したウサキ抗血清は再集合体形成を阻害する。これは血清中に細胞表層の接着分子と結合する抗体が含まれているためと考えられる。目下この抗体により認識される抗原として接着分子の分離を進めている。
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[Publications] David,C.N.: "Interstitial stem cell proliferation in Hydra:Evidence for strain‐specitic regulatory signals." Developmental Biology. 148. 501-507 (1991)
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[Publications] Fujisawa,T.: "Homeostatic recovery of interstitial cell population in Hydra" Developmeutal Biology. 150. 185-192 (1992)
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[Publications] Shimizu,H.: "Minimum tissue size required for hydra regeneration" Developmental Biology. 155. (1993)
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[Publications] Nishimiya‐Fujisawa,C.: "Genetic analysis of developmental mechanisms in hydra.20.Cloning of interstitial stem cells restricted to the sperm differentiation pathway in Hydra magnipapillata" Developmental Biology. (1993)