1990 Fiscal Year Annual Research Report
大腸上皮細胞HーKーATPaseの精製と局在に関する研究
Project/Area Number |
02454114
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
鈴木 裕一 山形大学, 医学部, 助教授 (50091707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺嶋 一夫 山形大学, 医学部, 助教授 (70045699)
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Keywords | 大腸 / KーATPase / H,KーATPase / Hポンプ / 燐酸化中間体 / ウワバイン / cDNA / パッチクランプ |
Research Abstract |
本研究の目的は、大腸上皮細胞膜に存在するKーATPaseがH/K逆輸送を行うイオンポンプであることを証明することと、この酵素の精製を行うことである。本年度は、先ずH^+取り込み活性をアクリヂンオレンジの蛍光消失により測定した。その結果ATPに依存したH^+取り込み活性が存在すること、この取り込み活性は、バナジン酸やウワバインで阻害されること、K^+やRb^+で活性化されるが、Na^+やLi^+では活性化されないこと等が明らかになった。またこの輸送は、非起電性であるとの結果も得た。以上より、このKーATPaseは、H^+とK^+の1:1の逆輸送を行うイオンポンプである事をほぼ証明できた。その他のいくつかの阻害剤に対する感受性についても検討した。一方では、このATPaseは、燐酸化中間体を生成すること、またその燐酸がK^+によって遊離することも示されたので、^<32>Pで蛋白をラベルした後SDSゲル電気泳動を行いその分子量を決定しつつある。これらの実験と平行して、モルモット大腸のcDNAの1ibraryをつくり、これをもとにKーATPaseの一次構造の決定を行いつつある。さらに大腸細胞をパッチクランプ法によりその電気生理学的性質に関する基礎的な測定を行った。今後は、以上の研究を更に進めると共に、この酸素の精製を行い更にそれを基に単クロ-ン抗体を作りその大腸内での局在を明らかにして行く予定である。
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Research Products
(1 results)