1990 Fiscal Year Annual Research Report
Caチャンネル調節機構の多様性と調節機構間の相互作用
Project/Area Number |
02454118
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
亀山 正樹 広島大学, 医学部・第一生理学, 助教授 (60150059)
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Keywords | Caチャンネル / リン酸化 / Aキナ-ゼ / Cキナ-ゼ / 心筋生理学 / 平滑筋生理学 |
Research Abstract |
本年度は、心筋および平滑筋のCaチャンネルのリン酸化による調節の可能性について検討した。 1)心筋のCaチャンネル:CaチャンネルAキナ-ゼのリン酸化による調節はこれまでの研究でほぼ確立しているが、このことは今回のより単純な実験系であるinsideーoutパッチ(モルモット単離心室筋細胞を使用)においても確認された。しかし、リン酸化の基質となる膜蛋白が未同定であるので、同蛋白を電気泳動法、オ-トラジオグラフ法で同定するよう実験を進めた。その結果、チャンネル蛋白のα_1サブユニットに相当する分子量の膜蛋白がAキナ-ゼでリン酸化されることが判明した。一方、Cキナ-ゼの作用は、insideーoutパッチ法では確認されなかった。このことは、Cキナ-ゼの作用がチャンネルのリン酸化ではなく、他の間接的経路で発現している事を示唆する。 2)平滑筋のCaチャンネル:平滑筋のCaチャンネルについては、蛋白キナ-ゼがチャンネルの調節に関与するのが議論の多いところである。モルモット盲腸紐から分離した単一平滑筋細胞からcellーattached法でCaチャンネルを記録し、フォルスコリンおよびフォルボ-ルエステル(TPA)を作用させたがチャンネル活動に一貫した変化は見られなかった。このことから、Aキナ-ゼおよびCキナ-ゼのチャンネルに対する直接的効果は否定的であると思われる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kameyama,M.,Kameyama,A.kaibara,M.et al.: "Intracellular mechanisms involved “runーdown"of calcium channels." Adv.Exp.Med.Biol. 255. 111-118 (1990)
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[Publications] Yazawa,K and Kameyama,M: "Mechanism of receptorーmediated regulation of the clelayed outward potassium current in guineaーpig ventricular myocytes." J.Physiol.(Lond). 421. 135-150 (1990)
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[Publications] Yazawa,K.,Kaibara,M.,Ohara,M.and Kameyama,M.: "An improved method for isolating cardiac myocytes useful for patchーcoamp studies." Jpn.J.Physiol.40. 157-163 (1990)
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[Publications] Kameyama,M.,Kameyama.A.,Kaibara,M.& Yazawa,K.(担当執筆): "Recent advances on Ca channels and Ca antagonists." Pergamon Press, (1990)