1992 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝性肥満動物モデルにみられるヒスタミン不応性環境適応障害とその分子機構の解析
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02454129
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| Research Institution | OITA MEDICAL UNIVERSITY |
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Principal Investigator |
坂田 利家 大分医科大学, 医学部, 教授 (50037420)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉松 博信 大分医科大学, 医学部, 助手 (00166993)
佐藤 靖史 大分医科大学, 医学部, 助手 (50178779)
河野 公俊 大分医科大学, 医学部, 助教授 (00153479)
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| Keywords | Zucker遺伝性肥満ラット / ヒスチジン脱炭酸酵素 / α-flnoromethylhistidine / 三叉神経中脳路核 / インターロイキン1-β / 体温調節 / 視床下部グリコーゲン / 視床下部神経ヒスタミン代謝回転 |
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| Research Abstract |
Zucker遺伝性肥満ラットで認められる食行動異常、高温環境下の適応行動及び体温調節機能の障害、中枢性代謝調節障害がヒスタミン機能異常にもとずくことをこれまで明らかにしてきた。その機能異常の背景にはZucker ratにおけるヒスチジン脱炭酸酵素(HDC)及びヒスタミンの欠如等、脳内ヒスタミン作動神経系そのものの機能欠損に加え、その受容体レベルでの異常が存在する。平成4年度はこれらに加え、 1)ヒスタミン神経系が、口腔内固有感覚情報を受け取る三叉神経中脳路核(Me5)に神経投射しており、同部のヒスタミン系を枯渇させると、食事摂取速度の低下がおこること、同様の摂取速度の低下はZucker ratの食行動においても観察されており、同ratの咀嚼機能異常にMe5のヒスタミン機能異常が関与していることが判明した。 2)内因性発熱物質であるインターロイキン1-β(IL-1β)の脳室内投与によって、食行動及び飲水行動の抑制がみられ体温が上昇するが、同時に視床下部ヒスタミンの代謝回転の増大がおこっていることが、ヒスタミンの主要代謝産物であるtele-methylhistamineの動態測定により判明した。Zucker ratの体温調節機能障害にサイトカイン及びヒスタミン系の機能的連動が関与していることを示している。 3)飢餓状態によって促進される視床下部におけるグリコーゲン分解反応がFMH処理によって消失する。すなわち糖欠乏状態で賦活化されたヒスタミンが視床下部局所エネルギー供給の維持に関与している。Zucker ratで認められるヒスタミンによる血糖調節機能の破綻に同様のヒスタミン調節系の異常が関与していることが考えられる。 4)肥満ラットヒスタミン系異常の分子生物学的解析については、作製したHDCのc-DNAを用い、ZuckerのDNAとhybridizationし制限酵素によりobeseとlean間の相違を解析した。その結果、両者に通常の遺伝子発現レベルでは異常が認められず、point mutationの可能性が示唆された。
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[Publications] T.Sakata: "Feeding modulation by pentose and hexose analogues^<1-3>." Am.J.Clin.Nutr.55. 272S-277S (1992)
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[Publications] T.Sakata: "Histaminergic control of energy balance in rats." Brain Res.Bull. 27. 371-375 (1991)
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[Publications] H.Machidori: "Zucker obese rats:Defect in brain histamine control of feeding." Brain Res.590. 180-186 (1992)
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[Publications] H.Yoshimatsu: "Acceleration of tail-pinch-induced feeding in rats by analgesic effect of neurotropin in rats." Physiol.Behav.51. 1243-1246 (1992)
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[Publications] K.Fujimoto: "Histamine and histidine decarboxylase are correlatid with mucosal repair in rats small intestine after ischemia-reperfusion." J.Clin.Invest.89. 126-133 (1992)
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[Publications] A.Oohara: "Neuronal glucoprivation modulates hypothalamic histamine turnover in rats." J.Neurochem.
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[Publications] T.Sakata: "Hypothalamic neuronal histamine modulates energy balance in rats." New Perspectives in Histamine Research., 6 (1991)
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[Publications] T.Sakata: "Hypothalamic neuronal histamine modulates ingestive and adaptive behavior,and thermoregulation in rats." Advances in Physiological Sciences, 8 (1992)
