1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02454177
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
寺脇 良郎 信州大学, 医学部, 教授 (10014333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田渕 晃 信州大学, 医学部, 助手 (50236725)
林 哲也 信州大学, 医学部, 助手 (10173014)
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Keywords | プラスミド Rts1 / 複製必須蛋白質 / 機能的ドメイン / 複製開始能 / DNA複製 / 変異蛋白質 / N末端機能 |
Research Abstract |
プラスミドDNAの複製必須蛋白質の機能的ドメイン構造については、我々のプラスミドRts1のほかには僅かにR6Kのπ蛋白について不和合性に関与するドメインが指摘されているのに過ぎない。我々は昨年度本研究によりRts1ーRepA蛋白のN末端側に、複製開始領域oriを活性化する機能の局在を示唆する成績を得たので、今年度は主としてその点を確認する研究を展開し、以下の成果を得た。 1.RepA Cl43の複製開始能:RepA(288AA)のC末端側143コのアミノ酸残基を欠失したRepAΔCΔ43は、cisの位置に存在するori(Rts1)のみを活性化した。pBR322:ΔCl43:ori(Rts1)のPolA^ー底主菌JG112における複製は温度感受性であり、ori(Rts1)に存在するDnaA boxを欠失させると複製能は顕著に低下した。このことは、RepAΔCl43によるori活性化能を支持する。 2.Rts1ーRepAとP1ーRepAとのキメラRePAの機能:RepAΔCl43はtransの位置にあるori(Rts1)およびミニRts1プラスミドに対しては何ら機能しなかった。そこでRts1ーRepAのN末端側(145AA)とP1ファ-ジRepAのC末端側(174AA)とのキメラRepAをコ-ドするプラスミドPTW547^Eー1を構築した。その構成はpBR322:repA(Rts1/P1):ori(Rts1)であり、JG112宿主菌中でかなり効率よく複製できた。しかし42℃では極めて不安定であったことから、このキメラRepA蛋白はori(Rts1)活性化能についてはRts1ーRepAの特徴を示すものと結論できる。 3.RepA(Rts1/P1)の不和合性能:PBR322にクロ-ン化したrePA(Rts1/P1)は、共存するミニRts1プラスミドpTw601に対し弱い不和合性を発現した。このことは、キメラRepA蛋白がori(Rts1)またはrepA遺伝子のプロモ-タ-部位への結合能を持つことを示唆する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Y.Terawaki: "In vivo stability of plasmid Rtsl RepA and its mutant proteins and the function of the Nーterminal half of RepA" Plasmid. 25. 154 (1991)
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[Publications] 寺脇 良郎: "Rts1複製必須蛋白質RepAの機能解析" 日本細菌学雑誌. 47. 196 (1992)
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[Publications] Y.Terawaki: "Function of the Nーterminal half of RepA in activating ori(Rts1)" J.Bacteriol.