1990 Fiscal Year Annual Research Report
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02454315
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今村 正之 京都大学, 医学部, 講師 (00108995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 清之 京都大学, 医療技術短期大学部, 教授 (70026847)
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Keywords | インスリノ-マ / ガストリノ-マ / 選択的動脈内薬剤注入法 / セクレチン / Ca^<++>イオン / 局在診断法 / 膵内分泌腫瘍 |
Research Abstract |
本年に入りインスリノ-マ患者3名とガストリ-マ患者2名が入院し,ヒトにおいてCa^<++>とセクレチンを用いて局在診断をした。(I)Ca^<++>は正常人B細胞の分布に比例したInsulin分泌を促し,Insulinoma細胞もInsulinを分泌するが,Insulinoma患者において正常B細胞の機能は抑制されていることが,セクレチンに対するB細胞のInsulin分泌能の低下として観察されている通りでCa^<++>の刺激で血中に分泌されるInsulinは大部分がInsulinoma由来であり,局在診断法として有効であった。この裏付実験は(1)ヒトでin vivoでCa^<++>とセクレチン刺激を選択的動脈内注入法で行った。(2)Insulinoma患者ではセクレチンに反応せずCa^<++>で有意に反応した。(3)正常人はCa^<++>セクレチンともに反応した。(4)Insulinoma以外の低血糖を主訴とするB細胞過形成症患者では,Ca^<++>とセクレチン両者に強い反応を示し私達の観察が確認された。鑑別診断法としても有効と考えられた。(II)切除されたインスリノ-マとガストリノ-マの構成内分泌細胞を分析した。十二指腸粘膜下ガストリノ-マは、Insulin産生細胞とgastrin産生細胞を含まない率が80〜90%と高く膵ガストリノ-マがこれらの細胞を90%以上の率で含有する事実と対照的であった。この事実は膵ガストリノ-マが肝転移率が80%と高いのに比し,十二指腸ガストリノ-マが5%以下と低い事実と関連し,これらの腫瘍の生物学的性格ひいては発生・分化過程の違いを示唆すると考えている。(III)ヒト・犬のin vivo,ラットのin vitroガストリン分泌細胞(G細胞)浮遊液でbombesinとCa^<++>,secretinの刺激実験をした。これらのいづれもが,ほぼ葉物量依存性にガストリン分泌作用を有していた。この分泌は20秒40秒以内に起り,従来長時間の灌流実験などの実験結果でのsecretinの抑制作用と矛盾する。しかし私達の実験は直接作用を確認しているので,従来の実験では,他のホルモンとの相互作用を無視できない点があり私達の結果は信頼性があると考えられる。
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[Publications] Masayuki Imamura: "Unresponsiveness of insulinoma cells to secretinー Significance of secretin test in patients with insulinomaー" Pancreas. 5. 467-473 (1990)
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[Publications] Masayuki Imamura: "The use of selective arterial seoretin in jection test to guide surgery in patients with ZollingerーEllison syndrome" World Journal of Surgery. (1991)
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[Publications] 服部 泰章: "根治的ガストリノ-マ切除術のためのセクレチン静注試験ーガストリマ迅速測定法ー" 日本消化器外科学会雑誌. 23. 1094-1101 (1990)
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[Publications] 今村 正之: "診断の進め方と治療方針ーガストリノ-マー" 臨床医. 16. 54-59 (1990)
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[Publications] 今村 正之: "膵内分泌腫瘍の画像診断の現況ー血管造影と経皮経肝門脈採血法" 腹部画像診断. 10. 865-871 (1990)
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[Publications] 阿曽 佳郎ら編集,今村 正之: "内分泌外科標準手術書「IV膵内分泌腫瘍」" インタ-メルク社, (1991)
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[Publications] 岡 博ら編集,今村 正之: "消化器疾患最新の治療'91〜'92「膵内分泌腫瘍」" 南江堂, (1991)