脊柱変形矯正手術における新しいシミュレ-ション法開発に関する研究

1991 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 02454341
• Research Institution: Chiba University
• Principal Investigator: 南 昌平 千葉大学, 医学部, 講師 (20166086)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 玉木 保 日本工業大学, 教授 (10049695) ; 高橋 和久 千葉大学, 医学部, 助手 (20179477)
• Keywords: 脊柱変形 / コンピュ-タ-シミュレ-ション / 脊柱Cliscrete model / 2方向同時X線撮影 / Instrumentation Surgery

Research Abstract

1、矯正2方向同時X線撮影
脊柱側弯症に対する矯正手術の矯正効果を検討するのに際し、その変形カ-ブの持つ特性を調べる目的にて、垂直牽引下での2方向同時X線撮影を行い、3次元的解析を行なった。この計測により従来では、前額面のみで行われていた側弯カ-ブの可撓性の評価を3次元的に行なえた。16名に対し行ない、その結果Cobb角が大きくなるにつれて、脊柱の可撓性が小さくなり、特に回旋変形に対する可撓性は著しく小さくなることが示された。また、側弯が大きくなるにつれ、胸椎後弯の減少、椎体の回旋変形の増大が進行してくるため、その矯正手術に際しては側弯のみでなく他の変形に対しても矯正が必要となることが示された。
2、脊柱側弯症に対する矯正手術シミュレ-ション
合理的かつ臨床的に最適な手術法の選択を確立する目的にて矯正手術に対する各種Instrumentationのシミュレ-ションを行なった。18名に対し、hook,wiring,rod(distraction force)により現在施行される手術法の検討を行なった。本シミュレ-ションにて各手術法の矯正を比較した結果、矢状方向への矯正力が主として椎体の回旋変形矯正に関与していた。Segmental spinal instrumentationによる矯正ではsingle wiringにて十分な矯正力が得られた。