1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02454343
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
古屋 光太郎 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (30013915)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古庄 敏行 杏林大学, 保健学部, 教授 (80013910)
中嶋 八良 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (30013882)
|
Keywords | 後縦靭帯骨化症(OPLL) / 家系調査 / 遺伝マーカー / 染色体分析 / 連鎖分析 / 血液型 |
Research Abstract |
本年度は後縦靭帯骨化症(OPLL)を発端者とした11家系について、遺伝マーカーとして、(1)赤血球を抗原とする血液型7種類(ABO型,MN型,Rh型,Lewis型,P型,Kidd型,Duffy型)、(2)血清蛋白の多型性形質による血清型6種類(Gm型,Km型,GC型,PI型,TF型,HP型)、(3)赤血球酵素アイソザイム型3種類(ESD型,ACP1型,PGM1型)の検査を行い分析可能な完全調査を試みた。 しかし、(1)本症は晩発性であり3世代調査は困難なこと、(2)家族的な拡張で同胞が離散して、全家系を調査することが困難なこと等により、連鎖分析が可能な3世代に亙るOPLL発症患者の資料は得られなかった。調査結果は以下の通りである。 2世代調査は9家系、3世代調査は1家系に行った。2世代間にOPLL患者を有するのは2家系3系統であり、上記の16種の遺伝マーカーの内患者間の一致をみたのはABO型,Duffy型,Lewis型,PI型,TF型,HP型の6種であった。 従ってこれらの家系について例えば5年毎に追跡調査を試み、3世代目にOPLL発症患者が出現する症例を検討し、連鎖分析に耐えうるような資料を得て改めてOPLLの遺伝子座位の決定、ついでOPLLのDNA診断を行うべきと考える。 尚、OPLL患者の染色体検査では正常変異が1例にみられたに過ぎず、OPLLに特異的な染色体異常は見いだせなかった。このような発症年令が遅い形質は一時的調査では不可能であり、この点からも追跡調査が必要と思われる。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Tanikawa.E.,Furuya.K,and Nakajima,H.: "Genetic Studyon Ossification of Posterion Longitu dinal Ligament." The Bulletin of Tokyo Medical and Dental Unio.33. 117-128 (1986)
-
[Publications] 古屋 光太郎、中嶋 八郎、古庄 敏行 ほか: "後縦靭帯骨化症の遺伝学的研究" 整形外科. 41. 13-22 (1990)