1991 Fiscal Year Annual Research Report
同種癌細胞自己リンパ球混合培養誘導キラ-細胞に関する研究
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02454397
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
石川 哮 熊本大学, 医学部, 教授 (00009143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪川 勉 熊本大学, 医学部, 助教授 (20151251)
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Keywords | 同種癌 / 自己癌傷害活性 / rILー2 |
Research Abstract |
頭頸部癌患者より採取した末梢血リンパ球を組織学的に同一の他の人の癌細胞(同種)と混合培養し,更にrILー2で活性化すると自己癌に対する傷害活性が誘導され,それはHLA拘束性のある,自己癌特異性の高いCTLも誘導されていることが判った。平成3年度はこの事実をできるだけ多くの同種癌および担癌患者末梢血リンパ球を用いて確認した。そして現在は,少なくとも組織学的に同一のものであれば,扁平上皮癌においては共通抗原物質の存在が強く示唆されるといえる段階に至っている。この結果から癌細胞の抗原活性についての基礎的課題が改めてクロ-ズアップされた。同種癌細胞刺激で誘導されたCTLの担癌患者自己への戻し輸血による治療については既にパイロット的に施行され,症例によっては強い原発癌縮小効果が得られつつある。また自己癌を刺激原とするCTL誘導のできる症例は極めて限られた数となるため,現在までに得られた結果をもとにキラ-細胞の誘導は殆んどすべて組織学的に同一の同種癌細胞をマイトマイシンCで処理し,リンパ球と混合培養し,更にrILー2と培養活性化して用いている。まだ症例を重ねつつある段階であるが,同種癌で誘導したキラ-細胞の自己への戻し単独で,動脈注射による原発巣の縮小効果および静脈注射による肺転移に対する一次的縮小効果を合計してCR+PRが12例中7例(約57%)と高い有効率を得た。 組織学的には癌細胞変性,巨細胞浸潤,線維性変化であり,強い癌傷害が裏づけられた。副作用は現在のところ,軽微な発熱,好酸球増加等であるが,重篤なものはみられていない。次年度には症例を増すと同時に集学治療の中での本治療の位置づけを探りたいと考えている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 石川 哮: "癌細胞刺激によって誘導された自己癌障害性リンパ球を用いた癌治療" がん治療のあゆみ. 9. 9-15 (1990)
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[Publications] 山崎 滋: "養子免疫療法前後における免疫学的検査値の変動" 頭頸部腫瘍. 16. 86-92 (1990)
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[Publications] 谷 栄一郎: "結紮外頸動脈を介して動注ChemoーImmunotherapyを施行した翼口蓋窩再発癌症例" Biotherapy. 5. 1714-1717 (1991)
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[Publications] Tabahiro Fukiage: "Killer cells induced by stimulation with allogeneic tumor cells and sabsequent culture with recombinant interleukinー2" Cancer Immunol Immunother. 33. 139-145 (1991)
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[Publications] 石川 哮: "頭頸部悪性腫瘍に対する特異的免疫療法 自己癌キラ-細胞の試験管内誘導と治療への応用" 文光堂, 142 (1990)