1992 Fiscal Year Annual Research Report
骨代謝のサーカディアンリズム発現機構に関する基礎的研究
Project/Area Number |
02454422
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Research Institution | Tohoku university |
Principal Investigator |
篠田 壽 東北大学, 歯学部, 教授 (80014025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平藤 雅彦 東北大学, 歯学部, 助手 (20142987)
小野寺 憲治 東北大学, 歯学部, 講師 (40133988)
遠藤 康男 東北大学, 歯学部, 講師 (50005039)
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Keywords | サーカディアンリズム / 骨代謝 / ラット / 骨吸収 |
Research Abstract |
1)骨代謝のサーカディアンリズムを支配する液性因子の解析 骨代謝,特に骨吸収のサーカディアンリズムを支配する因子がラットのみならず,ヒトの血清中にも存在することが明らかとなった。この因子は熱処理によって活性を失う蛋白性の因子であることが推定された。さらに,この液性因子にみられる骨吸収活性のサーカディアンリズムは,受容体レベルでコルチゾール作用を遮断するRU-486処理によっては大きな影響を受けず,また,抗PTH抗体処理によっても影響されないことから,骨吸収に対して抑制的に働らくコルチゾール,あるいは促進的に働らくPTHではないと推測された。現在,さらにこの因子を推定する作業をすゝめている。 2)硬組織形式のサーカディアンリズムの個体発生について 齧歯目動物の切歯象牙質にはサーカディアンリズムを持つ層線形成が普遍的にみられる。又,成長期の様々の動物の骨組織にもサーカディアンリズムを持つ層板骨の形成がみられる。今年度の実験では,ラットの切歯象牙質にみられるサーカディアンな層線形成を指標として,このサーカディアンリズムが,個体レベルで,どの時点から発現するかについて検討した。その結果,生後15日前後からサーカディアン周期の層線形成が次第に明らかとなり,それ以前は,1日3本程度のウルトラディアン周期の層線形成が主体であることが明らかとなった。この事実は,中枢機構に存在すると仮定されるサーカディアンリズムの発達あるいは性質を反映する所見と思われ,サーカディアンリズムの個体発生を考える上で示唆に富む事実と思われた。
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[Publications] H.Shinoda,P.H.Stern: "Diurnal rhythms in Ca transfer into bone,Carelease from bone,and bone resorbing activity in serum of rats." American Journal of Physiology. 362. R235-R240 (1992)
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[Publications] H.Shinoda: "Piurnal variations in the susceptibility of rats to elcatonin and sodium salicylate" Bone and Mineral. 17. 333- (1992)
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[Publications] P.Lakatos,H.Shinoda et al.: "Diurnal rhythms of human serum bone resorbing activity" Journal of Bone and Mineral Research. 7. S177- (1992)
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[Publications] 篠田 壽: "Bisphosphonatesの骨吸収抑制作用" Japanese Journal of Pharmacology. 58(Supple I). 28P- (1992)
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[Publications] 大塚 美重 篠田 壽: "成長期のラット切歯象牙質にみられる成長線の周期性に関する研究:生物リズムの個体発生" 歯科基礎医学会雑誌. 34(秒録号). 146- (1992)