1991 Fiscal Year Annual Research Report
各種人工歯根植立後の骨修復(変化)にともなう血管構築の変化に関する実験的研究
Project/Area Number |
02454452
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Research Institution | Osaka Dentral University |
Principal Investigator |
太田 義邦 大阪歯科大学, 教授 (50066974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 伊紀 大阪歯科大学, 助手 (20197891)
岡田 成賛 大阪歯科大学, 助手 (30160675)
諏訪 文彦 大阪歯科大学, 講師 (30067178)
奥田 仁志 大阪歯科大学, 助教授 (70067148)
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Keywords | Dental Implant / Microvascularization. / Repairing of wound |
Research Abstract |
継続第2年目には当初の研究計画通り、インプラント材種ならびに植立術式の改良と拡大、インプラント界面での新生組織との接着状況さらには機能状況を設定して生着したインプラント体の影響の検索に当った。同時にこれまで2ヶ年間にわたる研究成果の整理と将来への計画拡張の予備実験をも試みた。インプラント材については、チタンならびにハイドロオキシアパタイト(HAP)溶射チタン材(ブレ-ド型)を植立し、広いインタ-フェ-スでの骨組織新生とベント内への骨組織侵入と微細血管の変化を調査し、ベント界面には微細血管増生と新生骨付着が一様ではないベント域付着が認められた。ポア-アルミナ材でのポア-(φ200〜400μm)へは2週で最大の新生微細血管の侵入に始まり、4週でポア-深部へ到達し、新生骨組織はこれに追従していた。植立法は、2回法によるfixtureの生着が安定しており、インプラント体頭側は微細血管の極めて豊富な結合組織の増殖をみとめた(血管帽と仮称)。保定機能についてもインプラント最上縁での安定した組織修復を示唆する主要な知見で2回法の優秀さと安定性を立証しえた。十字の孔を有するチタンインプラントについてはこれと適合した太さを有する骨組織の侵入が安定していて、この種の方式には最適であると結論しえた。Osseous integrated面に介在する厚さ数μmのコラ-ゲン線維層についても透過電子顕微鏡によって同線維の石灰化の進行状況を検索している。植立生着したインプラント体への多くの負荷因子のなかで、負荷方向と負荷継続時間に注目すべきで、これによってインプラント体の底、側面の上半、下半部と細部にわけて、その状況を知得すべきであると判明した。目下、インプラント体の生体親和性と生着状態を生物学的に検索した結果、臨床的に生着したインプラント体の機能(咬合)状態下における支持組織との恒久的親和性を求めて、咬合機能下における歯科インプラントについて計画実施に移行している。
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[Publications] 太田 義邦,奥田 仁志,諏訪 文彦,竹村 明道,岡田 成賛,戸田 伊紀,池 宏海: "プラスチック脈管注入法による顎・顔面領域の微細血管構築ーその基本像と歯科臨床領域への応用ー" 日本歯科医師会雑誌. 44. 114 (1991)
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[Publications] 太田 義邦,諏訪 文彦,奥田 仁志,戸田 伊紀,江原 雄二: "各種人工歯根植立後の骨修復(変化)にともなう血管構築の変化に関する実験的研究" 歯科基礎医学会雑誌. 33. 242 (1991)
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[Publications] OHTA Y.,EHARA Y.,SUWA F.,TODA I.,OHTA K.: "SEMーstudies on the bioーadaptability of the implantーbone formation and microvascularization(歯科インプラント外周骨形成と微細血管構築の生物学的適応性)" J.Dent.Res.70. 302 (1991)
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[Publications] SUWA F.,TODA I.,OHTA Y.,OKUDA H.: "SEMーstudies on microvascularization of the jaw periostem(イヌ顎骨骨膜の微細血管構築の走査電顕的研究)" J.Dent.Res.70. 796 (1991)