1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02454466
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堀 準一 東京大学, 教養学部, 教授 (70010254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小椋 正 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (00059362)
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Keywords | 顎関節症 / 疫学的研究 / 思春期 / 若年者 / 顎関節症症状 / 顎関節雑音 / 顎関節部疼痛 / 開口障害 |
Research Abstract |
1.東京都内高校生の顎関節症の発症頻度とその徴候について 思春期は顎関節症の初発期であり,顎関節症の予防を考えるためには非常に重要な時期である。この研究は,同一の検査者ならびに方法により,東京都と鹿児島市の社会状況の違う地域を調査し,地域特性と時間差を把握し,予防学的対応に必要な資料を得る目的で行われた。平成3年度は東京都内の高校生についての疫学調査の結果を行った。研究対象は,東京都内にある私立成蹊高校,都立戸山高校,都立小石川工業高校,都立市ケ谷商業高校の4校の男女合計で1342名である。顎関節症の発症頻度は,男子15.7%,女子19.4%であった。学校別ではほぼ男女同等で共学である私立成蹊高等学校では,男子13.9%,女子18.2%であった。また,男女共学である都立戸山高等学校は男子15.3%,女子16.3%であった。男子が多数を占めている都立小石川工業高校では男子17.6%,女子が多数を占める都立市ケ谷商業高校では22.8%であった。共学校と比較して,男女とも高頻度を示したが統計的有意差は認められなかった。一般集団を対象とした顎関節症の発現頻度を,7年前鹿児島市で同様の方法で小椋らのグル-プが調査した結果と比較すると,発現頻度は今回17.4%,前回が12.9%で若干今回が高頻度を示した。さらに男女別では男女差がなく,それぞれ12.5%と11.6%であったが今回は15.7%と19.4%と女子が高頻度を示した。 2.平成4年度の鹿児島市の調査について 平成4年度に調査する鹿児島市の各高等学校の学校歯科医には,説明をすでに行い,調査をさせてくれるよう依頼した。その結果,平成4年4月8,9,10日の鹿児島県立鶴丸高等学校,平成4年4月21,22,23日に鹿児島大学附属中学校を調査することが決定している。その他の学校は現在交渉中である。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 小椋 正: "若年者の顎関節症" Dental Diamond. 16. 62-65 (1991)
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[Publications] Takanobu Mornushi: "Two years longitudinal study of the fluctuation of clinical signs of TMJ dysfunction in Japanese adolescents" The Journal of Clinical Pediatric Dentistry. 15. 232-240 (1991)
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[Publications] 奥 猛志: "思春期顎関節症患者に対する顎関節部前額断断層FCRの診断学的有効性" 小児歯科学雑誌. 29. 614-618 (1991)
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[Publications] 堀 準一: "若年者の顎関節症症状の個人内での推移について" 日本歯科評論. 587. 159-166 (1991)
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[Publications] 森主 宜延: "東京都高校生の顎関節症の発症頻度とその徴候について" 小児歯科学雑誌. 30.
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[Publications] 森主 宜延: "顎関節症の発症頻度の調査法における差とその結果の捉え方について" 小児歯科学雑誌. 30.
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[Publications] 小椋 正: "咬合育成と維持" クインテッセンス出版株式会社, 18 (1991)
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[Publications] 小椋 正: "今日の小児治療指針" 医学書院, 2 (1992)