1990 Fiscal Year Annual Research Report
矯正的歯の移動時の歯槽骨吸収と形成および歯根吸収に関する骨形態計測的研究
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02454470
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 照子 大阪大学, 歯学部付属病院, 助手 (00127250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 浩一 大阪大学, 歯学部, 助手 (60227741)
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Keywords | 矯正的歯の移動 / 骨形態計測 / 1,25(OH)_2D_3 / 破骨細胞 |
Research Abstract |
最近、骨の代謝活性が低下している成人の矯正治療の増加に伴い、従来のマルチバンドシステムによる歯の移動速度を何等かの方法でさらに促進させること、並びに矯正的歯の移動時に高頻度で見られる著明な歯根吸収の抑制をはかることは、矯正臨床上特に注目される2大問題になってきた。本研究の目的は歯の移動に伴う歯槽骨の改造機転、歯根吸収の機序の解明を骨形態計測的手法を用いて試みるとともに、歯根吸収を伴わずに歯の移動速度を促進する要因を見い出すことである。平成2年度は、矯正的歯の移動に及ぼす活性型ビタミンD_3の局所投与の影響について、1,25(OH)_2D_3の局所投与時の歯槽骨の吸収及び形成、歯の移動量に及ぼす影響を骨形態計測により定量的に検討した。その結果、1,25(OH)_2D_3は歯の移動時の圧迫側の歯槽骨吸収及び歯の移動速度を促進することが見いだされた。現在のところ、1,25(OH)_2D_3は矯正的歯の移動を速やかに完了させる効果をもつ唯一の因子であることが新たな知見として得られた。代謝性骨疾患モデル動物を用いた矯正的歯の移動時の歯槽骨の吸収、形成及び歯根吸収に関する骨形態計測的研究についての本年度の研究成果としては、SD系雌ラットの卵巣摘出2、3、5週後に屠殺し、上顎骨、下顎骨、大腿骨を採取し、非脱灰研磨切片を作成中である。カルセイン、テトラサイクリンの2回骨標識法による非脱灰非染色研磨切片も作成中である。平成2年度に骨形態計測専用に画像解析システムを購入できたので、これらのサンプルの詳細な解析を進めたいと考えている。エストロジェン欠乏による上顎骨、下顎骨、歯槽骨、歯根への影響、下顎頭軟骨への影響を大腿骨への影響と比較して骨形態計測学的に検討する。平成3年度は歯の移動の実験も行なう予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 山本 照子: "エストロジェンと骨." 日骨代謝誌. 8(2). 1-14 (1990)
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[Publications] 山本 照子: "メカニカルストレスと軟骨細胞ーウサギ頭蓋より分離した軟骨培積細胞に対する静水圧の影響ー" 日骨代謝誌. 8(2). 155-162 (1990)
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[Publications] TakanoーYamamoto,T.,Soma,S.,Nakagawa,K.,Kobayashi,Y.,Kawakami,M.and Sakuda,: "Comparison of the effets of hydrostatic compressive force on glycosaminoglycan synthesis and proliterafion in rabbit chondrocytes from mandibular condylar cartilage.nasal septum and sphenoccipital synchondrosis in vitro." Am J.Orthod.Dentofacial orthop.
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[Publications] T.TakanoーYamamoto^*,M.Kawakami,Y.Kobayashi,T.Yamashiro,M.Sakuda: "Synergistic increase of osteoclast number induced by the local application of 1,25ーdihydroxycholecalciferol in orthodontically treated rats." submit to JOURNAL OF DENTAL RESEARCH.