1990 Fiscal Year Annual Research Report
レ-ザ-照射によるヒトエナメル質の耐酸性発現の機作に関する実験的研究
Project/Area Number |
02454472
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森岡 俊夫 九州大学, 歯学部, 教授 (00028721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀江 純司 九州大学, 歯学部, 助手 (60209286)
稲井 裕子 九州大学, 歯学部, 助手 (00193540)
於保 孝彦 九州大学, 歯学部, 助手 (50160940)
岩瀬 達雄 九州大学, 歯学部, 助手 (60151734)
田籠 祥子 九州大学, 歯学部, 助手 (20150469)
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Keywords | レ-ザ-照射 / エナメル質 / 耐酸性 / アパタイト結晶 / X線回折 / 赤外分光分析 |
Research Abstract |
1.レ-ザ-照射エナメル質のX線回折 高出力レ-ザ-をエナメル質表面に67〜160J/cm^2エネルギ-密度で1秒間照射することにより、エナメル質は耐酸性を獲得した。耐酸性については酸溶液中でエナメル質から溶出してくるCa^<2+>イオン量を原子吸光分析によって測定した。レ-ザ-照射エナメル質と非照射エナメル質の試料についてそれぞれスチ-ルバ-を用いて表面より40μmの深さまで削合し粉末を採取後、これをさらに粉砕しX線回折により分析した。その結果、レ-ザ-照射前のエナメル質と照射後のエナメル質においてハイドロキシ・アパタイトの結晶構造に差違は認められなかった。 2.レ-ザ-照射エナメル質の赤外分光分析 エナメル質表面を削合して採取した粉末にKBrを混合し、ディスク法にて赤外分光分析(日本分光Aー302型装置,波長5,000〜330cm^<-1>)を行った。その結果、照射エナメル質は非照射のそれに比して3,400cm^<-1>付近のH_2O、1,600cm^<-1>付近の有機質およびCO_3、870cm^<-1>付近のCO_3の吸収が減弱しておりそれぞれの含有量の低下が認められた。照射により減少したH_2O、有機質等につき各々の非照射エナメル質に対する含有量の比を算出したところ、H_2Oは10%、有機質は13%、そしてCO_3は26%とそれぞれの減少であった。
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Research Products
(1 results)