1990 Fiscal Year Annual Research Report
染色体ディセクションによるバンド特異的DNAクロ-ン作成と遺伝医学への応用
Project/Area Number |
02454493
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
新川 詔夫 長崎大学, 医学部, 教授 (00111170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陣野 吉廣 長崎大学, 医学部, 助手 (20179097)
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Keywords | 染色体ミクロ切断 / 未知遺伝子 / 染色体バンド特異的DNAクロ-ン / in situ hybridization / PCR / 遺伝子クロ-ニング |
Research Abstract |
<1.染色体顕微鏡切断・微量DNAクロ-ニング法の改良>___ー 従来のmicrodissection/microcloning法の各ステップのうち数ケ所を以下のように改良した。(1)染色体標本作製時における短時間細胞固定および迅速分染、(2)切断片の乾燥状態での集積と微量(1nl)のプロテナ-ゼK溶液・phenol/chloroformを用いたDNA抽出法の導入、(3)制限酵素Nlalllに代わるSau3AIの採用による染色体DNAの消化、(4)染色体Sau3AI断片5'端に相補的な10merリンカ-とそれに相補的な20merプライマ-の導入によるPCR、(5)psoralenー紫外線照射法の開発による汚染DNA混入防止。これらの新しい手法の導入あるいは開発により、(1)では従来の染色体作製方法において生ずる染色体DNAの脱プリンやニッキングを最小限に抑えること、(2)ー(5)ではクロ-ン取得効率の増大、PCR前及びその最中に生ずる汚染あるいは由来不明DNA混入を減少させることが可能になった。 <2.種々の染色体バンド特異的DNAクロ-ンの作製>___ー 3番染色短腕p13部分(乳ガンに関係するがん抑制遺伝子が存在すると推定されている)、8番染色体長腕q23ーq24部分(毛髪・鼻・指節症候群遺伝子を含む)、10番染色体長腕q11部分(多発性内分泌腫瘍抑制遺伝子を含む)、15番染色体長腕g11.2部分(PraderーWilli症候群遺伝子を含む)、およびY染色体短腕末端部分(偽常染色体性遺伝子を含む)を切断しクロ-ニングを行った。得られたクロ-ンをランダムに選択し、ヒト染色体を含む種々のヒト・マウス雑種細胞におけるシグナルの有無をサザン法で調べた。10ー60%のクロ-ンは陽性シグナルを示した。10ー30%はrepetitive DNAであった。残りの80ー5%のシグナルは陰性であった。PCR産物体をbiotinatedーdUTPでラベルし、ヒト全ゲノムDNAをcompetitorとしてfluorescence in situ hybridizationを行った。8q23ーq24由来DNAは同部位にスポットを示した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 陣野 吉廣,新川 詔夫: "PCRを用いた染色体特定領域DNAの直接クロ-ニング法ーmicrodissectionーmicrocloning法ー" 実験医学. 8. 1052-1057 (1990)
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[Publications] 新川 詔夫: "PCRの原理とその応用ーPCRを利用した微量DNA材料からのクロ-ニング:マイクロディセクションで得た染色体DNAからのクロ-ニング" Cell Science. 6. 377-383 (1990)
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[Publications] Jinno,Y.,Yoshiura,K.,Niikawa,N.: "Use of psosalen as extinguisher of contaminated DNA in PCR." Nuleic Acids Research. 18. 6739 (1990)
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[Publications] Jinno.Y.,Hirota,T.,Harada,N.,Niikawa,N.: "A sinple and efficient awplification method of DNA with unknown seguenees." Nucleic Acids Research.
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[Publications] Niikawa,N.,Deng,HーX.,Abe,K.,Harada,N.,et al.: "Possible mapping of the gene for trausilnt ncyelopsoliferative syndrome at 21q11.2." Human Genetics.
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[Publications] Hamabe,J.,Harada N,Abe K,Fukushima Y,et al.: "A molecular study of the ProderーWilli Syndrome:Delehon,RELP and phenotype anelyses on 50 patiemts" American Journal of Medical Genetics.
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[Publications] 新川 詔夫(分担執亊): "がんのバイオサイエンス" 東京大学出版会, (1991)