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1991 Fiscal Year Annual Research Report

施設内痴呆老人のQOL及びADL評価とケアの必要性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 02454500
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

見藤 隆子  東京大学, 医学部(医), 教授 (00086266)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 広瀬 寛子  東京大学, 医学部(医), 助手 (30238406)
塚本 美和子  東京大学, 医学部(医), 助手 (50217288)
南沢 汎美  東京大学, 医学部(医), 助手 (70010072)
竹尾 恵子  東京大学, 医学部(医), 助教授 (00114538)
Keywords痴呆老人 / 脳波 / 24時間ポリグラフ / ADL / セルフケア
Research Abstract

1,入院中の痴呆老人について、その日常生活行動パタ-ン解明のひとつの手がかりとして、24時間ポリグラフを使用し、睡眠・覚醒リズムの検討を行った。被験者2名に対し24時間脳波計を装着し、その際の生活を記録し、また聴覚刺激に対する反応を見るために、各々に対し数回づつホワイトノイズ・音楽・呼びかけを行った。その結果完全に記録の得られた74才・女性・アルツハイマ-型老年痴呆の患者の2回の記録を分析対象とし、以下の知見を得た。(1)覚醒時には、健康老人とは異なり徐波の増加が認められる痴呆老人特有のパタ-ンが認められた。(2)24時間中の睡眠リズムは正常人と著しく異なり、昼夜の区別がほとんど認められなかった。(3)睡眠中には通常のステ-ジ3・4が認められず、多くの場合ステ-ジ2と判定された。(4)睡眠周期も短く睡眠合計時間もむしろ短いことから、非常に複雑な多相型睡眠パタ-ンをとっていることが推察された。(5)聴覚刺激に対する反応では脳波上の変化はみられなかった。
2,前年度に引き続き入院中の痴呆患者59名(男17名、女42名)についてMOSESスケ-ル(高齢者用多元観察尺度)の検討を行った。このスケ-ルはセルフケア・失見当・引きこもり・抑うつ・いらいら感の5カテゴリ-を評価するもので、各々8つの質問項目から成る。従って各カテゴリ-には8から32までがスコアリングされ、スコアが低いほど状態がよいような配点を行っている。今回の調査集団は平均年齢71.5才±10.5才で70才〜89才までが59名中40名を占めた。疾患別の人員分布ではアルツハイマ-病15名(25.4%)アルツハイマ-型老年痴呆12名(20.3%)老年痴呆9名(15.3%)血管性痴呆15名(25.4%)他となっている。MOSESの平均スコアに関してセルフケアでは平均20.8±6.3、失見当平均29.4±6.6、引きこもり平均25.9±5.6となり、5項目のスコアリングの中では高いスコアが得られ、抑うつは平均9.9±4.5、いらいら感平均12.8±6.0となり比較的低いスコアが得られた。入院期間別・疾患別・年齢別に検討した結果いらいら感にのみ入院期間別・疾患別に有意差が見られた。すなわち長く在院するほどいらいら感が強く、またアルツハイマ-型老年痴呆の患者にいらいら感が高い。ケアの必要度を評価するに当たって、痴呆老人は既存のこのような尺度では測定し得ない部分があることが事例の観察研究により解っており、患者群の個別性がより反映されるような評価表を作成中である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 浅野 美礼: "痴呆老人の睡眠・覚醒リズムの検討" 第22回日本看護学会集録,老人看護. 51-53 (1991)

URL: 

Published: 1993-03-16   Modified: 2016-04-21  

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