1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02454535
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
室伏 擴 東京大学, 理学部, 助教授 (70101128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 紘一 東京都臨床医学総合研究所, 遺伝情報研究部, 部長 (80011948)
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Keywords | 微小管 / 微小管結合タンパク質 / チュ-ブリン / 核磁気共鳴 / プロテインキナ-ゼC / リン酸化 / DNAポリメラ-ゼα |
Research Abstract |
1.MAPsの微小管結合部位を形成するアミノ酸配列(AP配列)を持つ23残基からなる合成ペプチドとチュ-ブリン分子との相互作用をNMRを用いて検討した。その結果、ペプチド中のLysおよびVal残基がチュ-ブリンとの結合に関与していることが分かった。さらに、ペプチド中のVal残基と相互作用するチュ-ブリン中の残基はTyrであることが分かった。Lys残基の関与はチュ-ブリンの酸性アミノ酸残基との間に静電気的相互作用が存在することを示唆し、一方、ペプチドのValとチュ-ブリンのTyrとの間に相互作用が存在するという結果は、MAPとチュ-ブリンとの相互作用において、疎水性相互作用が重要な役割を担うということを強く示唆する。 2.MAPーUの各部分を発現するベクタ-をつくり、大腸菌内でMAPの断片を合成させ、各種カラムクロマトグラフィ-を用いてこれらを精製した。発現フラグメントのうち、Cー端側に存在するAP配列を含む部分およびPro残基に富む部分が微小管結合活性を持つことから、これら二つの部分が微小管結合領域を形成することが分かった。一方、Nー端側の部分は微小管と結合しないことから、MAPーUの突起部位を形成するこものと思われる。また、MAPーUをプロテインキナ-ゼーCでリン酸化すると、Pro残基に富む部分中の特定のSerがリン酸化され、その結果、MAPーUのチュ-ブリン重合促進活性が低下することが分かった。 3.MAPによる精製DNAポリメラ-ゼα活性の促進について、動力学的解析により活性化の機構を調べた。その結果、MAPは主としてDNAポリメラ-ゼのdNTPに対する__Kmを低下させることによって、DNAポリメラ-ゼの活性を促進することが分かった。また、MAPはDNAポリメラ-ゼαのDNA鋳型に対する親和性をやや増加させるが、DNAポリメラ-ゼのプロセシヴィティにはあまり変化を与えないことが分かった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kotani,S.: "Interaction mechanism between microtubuleーassociated proteins and microtubules.A proton nuclear magnetic resonance analysis on the binding of synthetic peptide to tubulin" Biochemistry. 29. 10049-10054 (1990)
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[Publications] Aizawa,H.: "Molecular cloning of a ubiquitously distributed microtubuleーassociated protein with Mr.190,000" J.Biol.Chem.265. 13849-13855 (1990)
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[Publications] Ohta,K.: "The mitotic apparatusーassociated 51ーkDa protein from sea urchin eggs is a GTPーbinding protein and is immunologically related to yeast polypeptide elongation factor lα" J.Biol.Chem.265. 3240-3247 (1990)
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[Publications] Aizawa,H.: "Functional analysis on the domain structure of microtubuleーassociated proteinーU" J.Biol.Chem.
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[Publications] Shioda,M.: "Stimulation of DNA polymerase α activity by microtubuleーassociated proteins" Biochemistry.
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[Publications] Mori,A.: "Siteーspecific phosphorylation by protein kinase C inhibits assemblyーpromoting activity of microtubuleーassociated proteinーU" J.Biol.Chem.