1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02455025
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Research Institution | WASEDA University |
Principal Investigator |
大頭 仁 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10063520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村岡 洋一 早稲田大学, 理工学部, 教授 (50182085)
武田 光夫 電気通信大学, 電子情報学科, 教授 (00114926)
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Keywords | 光コンピュ-タ / 光情報処理 / 光論理演算 / 光ディジタル回路 / ホログラム / 光双安定素子 / 並列演算 |
Research Abstract |
1.光ロジックモジュ-ルについて研究を行った結果を以下にまとめる. (1)モジュ-ルのエネルギ-効率を向上させるために,高回折効率の計算機合成ホログラムとしてROACHを導入した.その結果,10%の回折効率が実現できた.従来の実験に用いていたLohmann型バイナリ-ホログラムの回折効率は1%以下であったので,ROACHの有効性が示せた. (2)光双安定素子を空間光変調器として用いる研究を行った.従来,光双安定素子の二次元的な処理に関する研究は行われていなかった.そこで,分解能を評価するためにMTFの測定を行った結果,80lines/mmの解像度を有していることが判明した.これは,大きさ13μm×13μmの非線形素子が二次元的に配置していると考えられる.この場合のひとつの素子の動作パワ-は0.8mWで動作速度は80μsであった.従来の空間光変調器の動作速度は〜10ms程度で解像度は〜100lines/mmであるから,光双安定素子が空間光変調器として有効であることが判明した. (3)以上の構成デバイスに関する評価をもとに,これらのデバイスを組み合せてモジュ-ルを構成した場合の性能について検討を行った. 2.光論理回路について研究を行った結果を以下にまとめる. (1)光ロジックモジュ-ル回路の光学系を組み立て,基礎的な実験を行った.全加算器回路を実現し,その動作を確認した.モジュ-ル数,エネルギ-効率,および光学系の大きさに関して考察を行った. (2)光電子デバイスを用いた実現方法について検討し,光電子型ロジックモジュ-ル回路を提案した. 3.計算機回路の実装法について研究を行った.その結果,電子回路の分野で提案されているMinnickのcutpoint cellと光ロジックモジュ-ルの類似性を見いだし,Minnickの手法が適用できることが判明した.この手法を用いることで,任意の計算機回路を構成することができる.
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