1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02551001
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
江島 義道 京都大学, 教養部, 教授 (60026143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 市朗 摂南大学, 経営情報学部, 助教授 (00165284)
湊 小太郎 京都大学, 医学部, 助教授 (00127143)
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Keywords | 視覚 / 主観的輪郭線錯視 / カニッツア錯視 / 色覚 / 運動知覚 / 知覚の相互作用 |
Research Abstract |
前年度に作製した視覚刺激提示・反応測定システムを更に改良するとともに、本システムを用いて視知覚過程に関する実験を広範囲の刺激条件で行い、色彩知覚・形態知覚・運動知覚の時空間依存性および知覚間相互の関係を解析した。本年度の研究成果の概要は以下の通りである。 (1)視覚刺激作成用ソフトウェア-改良 刺激構成のための基本的プログラムを作成した。これにより、ガボ-ル関数、刺激の提示時間、画像の構成、画像のコントラスト、画像の色彩、動画像の作成が簡単なプログラムで可能になった。 (2)主観的輪郭線錯視への色情報の寄与 形態知覚の情報処理機構を探る手がかりを得るために、主観的輪郭線錯視現象を解析した。輝度コントラストと色コントラストを変数として、輪郭線錯視とカニッツア-錯視の閾コントラストを測定し、分析した。この結果、輪郭線錯視とカニッツア-錯視は異なる発現機構によって生じることが明らかになった。 (3)運動知覚における時・空間要因の分析 運動知覚機構を検討するために、刺激の空間周波数と時間条件の仮現運動知覚への影響を組織的に測定解析した。従来、運動知覚は、transient型の機構によって生じるといわれていたが、本研究では、sustained型機構の運動知覚への関与を実証した。また従来、運動知覚機構は、同一タイプのバンドパスフィルタ-の出力だけの結合によって構成されると考えられていたが、本研究では、ロパスフィルタ-出力も運動知覚に関与するきとが示された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 大谷 芳夫: "線形フィルタ-モデルによるコントラスト検出閾-提示時間関数の解析" 富山県立大学紀要. 1. 5-11 (1991)
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[Publications] 江島 義道: "ロングレンジ仮現運動における刺激依存性と過渡型、待続型チャンネルの寄与" 心理学評論. 34. 152-166 (1991)
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[Publications] Shinya Nishida: "Inhibitory interaction in a split/fusion apparent motion." Vision Research.
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[Publications] Shigeko Takahashi: "Spectial sensitivities for illusory contour perception: a manifald linkage of chromatic and achromatic cues with generation of contours." Vision Research.
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[Publications] Jing-Long Wu: "Representation of spatial and spectral characteristic of brightness perception by a five-layered neural network" International Joint Conference on Neural Networks,92,.