1991 Fiscal Year Annual Research Report
イオンミリングによるアトム・プロ-ブFIM用非金属試料針の作製法の開発
Project/Area Number |
02555002
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
桜井 利夫 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (20143539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 主税 日本真空技術, 会長
宝野 和博 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60229151)
橋詰 富博 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (70198662)
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Keywords | イオンミリング / アトムプロ-ブ / 針状試料 |
Research Abstract |
次世代の基本材料となる半導体、セラミクスの開発の進む今、その高性能化が重要課題となっているが、このために最も重要な課題はその微細構造の詳細な解析・理解にある。この方向に向けて種々の研究手法が用いられているがその一つにアトム・プロ-ブがある。アトム・プロ-ブはそのユニ-クな微細組成分析の性能で広く知られ、金属材料の分野ではル-チンに用いられ、TEMとあわせて大きな貢献をなしてきたが半導体、セラミクスの研究にはこれまでほとんど利用されていないのが現状である。 本研究では、従来試料形状の制約から困難であった半導体、セラミクスのアトム・プロ-ブ分析をル-チン的に可能せしめるために、新たにイオンミリング法を導入し、半導体、セラミクスの針状FIM試料の作製を試み、そのアトム・プロ-ブ分析を行なった。従来電顕試料用に用いられて来たイオンミリング装置では針状試料は作製できないので、新たにイオンミリング装置を開発した。作成した試料は、現有のアトムプロ-ブFIMを用いてアトム・プロ-ブ分析を行なった。 本研究により、世界で初めてCo-Cr蒸着薄膜磁性体の極微細アトムプロ-ブ分析に成功し、従来憶測されていたCo-Co粒界へのCrの偏析は事実ではなく、同一粒内でのCr濃度のフラクチュエ-ションが原因で磁気的性質が決っていることが明らかになった。また、もう一つ、薄膜試料を探針に仕上げる方法も開発され、薄膜形式でしか得られない材料に応用された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K.Hono: "“Atom probe analysis of FeSiBNbCu nanocrystalline soft magnetic materials,"" Appl.Phys.Lett.58. 2180-2182 (1991)
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[Publications] K.Hono: "“Determination of site occupation probability of Cu in Ni_3Al by APFIM,"" Acta Metall.Mater.40. 419-425 (1992)
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[Publications] K.Hono: "“Microstructure of FeSiBNbCu nanocrystalline soft magnetic material investigated by APFIM and HRTEM,"" Surf.Sci.(1992)
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[Publications] K.Hono: "“Direct evidence for compositional fluctuation in sputtered Co-Cr thin films,"" J.Mag.Mag.Mater.
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[Publications] K.Hono: "“The microstructure evolution of FeSiBNbCu nanocrystalline soft magnetic material,"" Acta Metall.(1992)