1990 Fiscal Year Annual Research Report
光子相関分光法による液晶粘弾性定数測定システムの試作
Project/Area Number |
02555003
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
福田 敦夫 東京工業大学, 工学部, 教授 (10013484)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 基 シグマ光機, 技術部, 取締役
|
Keywords | ネマティック液晶 / フランクの配向弾性 / レスリ-の粘性向数 / 光子相関分光法 / レ-リ-散乱 |
Research Abstract |
ネマティック液晶はワ-プロやパソコンあるいはテレビ等のディスプレイとしてすでに実用されている.強誘電性スメクティック液晶は高速スイッチングを利用したディスプレイあるいは空間変調素子として広い応用が期待されている.いずれの液晶においても重要な材料定数は配向弾性および粘性定数である.これらの材料定数を光子相関分光法により測定すべく予備実験を行なってきたが,今年度科研費(試験B)により簡便かつ精確に測定できるシステムをほぼ構築した.すなわち (1)SPー169アルゴンイオンレ-ザ-励起のTiサファイヤレ-ザ-を作動させ,700nm〜1μm領域で波長可変の散乱実験が行なえるようにした. (2)パルスモ-タ-付回転ステ-ジ(KSAー120PM)を用いて,散乱面に平行な入射光軸まわりの試料回転を自動化した. (3)32ビットパソコンPC9801RA(MPU80386)導入し,ソフトコリレ-タ-で自己相関関数を求め,フィッティングにより粘弾性定数を決定する時間を著しく短縮した. (4)ネマティック液晶における粘弾性定数の決定手順を詳細に検討して,広がり,捩れ,曲がり変形に対する粘弾性定数K/ηは問題なく求められることを確認し,K_3/K_2,K_1/K_2に関しては検討中である. 来年度の課題は,フォトマルを冷却してN/S比を改善し,強度測定とスペクトル巾測定とを併用し,K_3/K_2,K_1/K_2などを簡便かつ精確に測定できるようにすることである.また,標準的な試料について系統的なデ-タの集積を試みることである.
|
-
[Publications] R.Hall,K.Miyachi,D.Newton,H.Takezoe and A.Fukuda: "Cell Thickness Effects in the Determination of Elastic Constant Ratios by Observing Rayleigh Light Scattered Intensity" Jpn.J.Appl.Phys.,. (1991)