1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02555027
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
山口 克彦 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90027805)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高倉 章雄 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (40163183)
今谷 勝次 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (70191898)
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Keywords | 薄板のスリッティング加工 / 薄板のせん断加工 / 曲線切断 / ロ-ルせん断 / 圧延機の利用 / ピアノ線 |
Research Abstract |
広幅のコイル材から、板縁が曲線あるいはテ-パ形状の帯板を高速かつ連続的にスリッティング加工していくことができれば、ブランク取りにおける材料利用率の向上や、ロ-ル成形との組合せによるテ-パ管の製造,波形のフランジを持つ曲げ製品の成形など、付加価値の高い色々な利用が可能になる。 本研究では、このような要求に応えるために、帯板上にピアノ線を重ね、これを圧延ロ-ルに通すといった非常に簡便で、かつフレキシブルな新しい曲線切断装置の開発を行った。本切断法の特徴は、ロ-ル入口において任意の曲線を創成しつつ、その曲線に沿ったスリッティング加工を行うことである。そこで、ロ-ル入口におけるピアノ線の移動をパソコンで制御した切断装置の試作を中心にして研究を行った。 得られた研究成果を要約すると以下の通りである。 (1)ピアノ線送り装置の作製:5相ステッピングモ-タを使用して、ピアノ線を板幅方向に移動させることができる一軸位置決めコントロ-ラ(移動速度400mm/s,繰返し精度±3μm以下)を作製し、圧延機(大東製作所,DBR100)のロ-ル入口側に取り付けた。 (2)ピアノ線送り位置決め装置のパソコン制御:上記の位置決めコントロ-ラをパソコン制御するためのプログラムを作成し、テ-パ,正弦曲線、その他任意形状の創成を可能にした。 (3)曲線スリッティング実験および問題点の検討:アルミ,銅,軟鋼の薄板および極薄板を用いて種々の曲線スリッティング加工を試みた。また、プラスチック、紙,合成皮革、布など非金属材料を対象にして同様の実験を行った。その結果、曲線の創成,切断,切断製品の寸法精度などに関して特に問題となることはなく、フレキシブルな曲線スリッティング装置を完成させることができた。
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