1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02555041
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
速水 洋 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (10038606)
|
Keywords | 流体計測 / レ-ザ / レ-ザ流速計 / L2F / 半導体レ-ザ / 光ファイバ |
Research Abstract |
本研究は,レ-ザ2焦点流速計(L2F)の小形化・低価格化および光学調整の簡便化を目的として,光ファイバあるいは半導体レ-ザをベ-スとした光学系さらには信号処理系を設計し,新型のL2Fを開発しようとするものである.本年度はまず,光ファイバ化と半導体L2Fの設計を行った.得られた主な知見は以下の通りである. 1.光ファイバL2Fについて (1)レ-ザ光源と光学系の間に光ファイバを用いることにより,従来の機器と比較して,重量で約1/2,容積で約1/3と小形化が実現し,さらにレ-ザ光の調整も容易となった. (2)用いたシングルモ-ドタイプの光ファイバでは,偏光面が保存できないため,光学スイッチなど偏光面を利用した素子は光ファイバの前に設置することが必要である. (3)光学系のS/N比は改造前とほとんど変わらない. 2.半導体L2Fについて (1)2焦点とも断面が完全な円形状の2スポット式を採用し,この二つの焦点が光軸方向に十分平行であるよう設計を行った. (2)乱流計測の数値シミュレ-ションを行い,2焦点間距離の設計を行った.その結果,2焦点間距離を0.1mmとすることによって,測定時間は従来形の約8倍に短縮できること,一方乱れ強さについては,バイアス補正が必要であるが,平均流速の測定誤差は0.1%以下である. (3)レ-ザの出力としては30mWと比較的低出力のものを採用した.低出力レ-ザに対応するために,光学素子のS/N比を向上する設計を行った.なお今後は,光学系の組立と調整,ならびに信号処理系の設計を行い,実際の計測試験を行う.
|