1991 Fiscal Year Annual Research Report
格子定数差の大きいヘテロエピタキシ-における無転位結晶成長技術の開発
Project/Area Number |
02555057
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西永 頌 東京大学, 工学部, 教授 (10023128)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂輪 盛一 電気化学工業(株), 総合研究所, 研究員
寺崎 隆一 電気化学工業(株), 総合研究所, 副主任研究員
田中 雅明 東京大学, 工学部, 講師 (30192636)
|
Keywords | Si基板上のGaAs成長 / MBE / LPE / 横方向成長 / フォトルミネッセンス / エッチピット / バッファ層 / 低転位結晶 |
Research Abstract |
本年度はGaAs横方向成長に用いる基板の高品質化と横方向液相成長の最適化に関する研究を行なった。 1)Si基板上へのGaAs MBE成長層の高品質化 横方向液相成長のためには良質のGaAs/Si基板が必要である。従来Si基板に直接GaAsをMBE成長して来たが,今回,バッファ層に工夫を加えなるべく低転位のGaAs/Si基板を作製する試みを行なった。そのためバックファ層としてGaAsバッファ層,GaAs/AlAsバッファ層,AlAsバッファ層を形成したSi上へのGaAs MBE成長を行なった。GaAs/AlAsバッファ層ではAlAsがGaAsの蒸発を押えるのでかなり高温で長時間熱処理が可能になる。これ等のバッファ層の効果せ比較したところGaAs/AlAs二重バッファ層が最もエッチピットの少ないGaAs成長層を与えることがわかった。 2)GaAs/Si基板上へのGaAs横方向成長の最適化 横方向成長は,成長の異方性を利用するため液相成長を用いて行なう。しかし,液相成長は平衝に近い成長なのでメルトバックを起しやすい。そこで,成長時にSiを添加することを行なったところ,メルトバックがおさえられると同時に,ファセットの成長が押えられ良好な横方向成長が行なわれることがわかった。次に,成長速度依存性,初期過飽和度依存性,ラインシ-ド間隔依存性を調べた。それによると,初期過飽和度を大きくとりすぎると横方向成長フロントで形態不安定が現われること,成長速度は遅い方が,またシ-ド間隔は広い方がより良好な横方向成長となることがわかった。 成長層のフォトルミネッセンス測定を行なった所,通常の液相成長により得られる強度の7割程度の強度が得られることがわかった。
|
-
[Publications] S.Sakawa;T.Nishinaga: "Faceting of LPE GaAs grown on a misoriented Si(100) substrate" J.Crystal Growth. 115. 145-149 (1991)
-
[Publications] W.Y.Uen;S.Sakawa;T.Nishinaga: "Comparative study of amorphous and crystalline buffer layers in MBE growth of GaAs on Si" J.Crystal Growth. 115. 122-127 (1991)
-
[Publications] S.Sakawa;T.Nishinaga: "Effect of Si doping on epitaxiae lateral overgrowth of GaAs on Si" Japan.J.Appl.Phys.