1990 Fiscal Year Annual Research Report
酸素分圧制御水熱法による高純度,大形酸化亜鉛単結晶の育成開発
Project/Area Number |
02555061
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Research Institution | Akita National College of Technology |
Principal Investigator |
坂上 登 秋田工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (10006257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 雅弘 秋田工業高等専門学校, 電気工学科, 助手 (90132563)
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Keywords | 酸素分圧制御水熱法 / 高純度ZnO単結晶 / ZnOのストイキオメトリ- |
Research Abstract |
酸化亜鉛単結晶の高純度化と大形化が本研究の主テ-マである。研究は,育成法の確立,育成単結晶の高純度の評価法,電気的光学的特性の評価の順に進めており,現在までのところ得られた成果を下記にまとめる。 1.育成法の確立 水熱育成法自体は,人工水晶の合成法で確立されているが、育成槽内部は高温高圧下の酸素雰囲気になるため,ライニング材に白金を用いるために育成装置の内容積が,価格の面で制限があり,現在250mlのものを使用して,本年度の設備費で購入したプログラム調節計等を用い初期の育成が行えた。現在までのところ,単結晶の大きさは5×10×5mmのものが得られている。 2.育成単結晶の高純度化とその評価 育成と同時に結晶の高純度化を行うのが本研究の特長の一つである。育成溶媒に添加する過酸化水素水(H_2O_2)の濃度と発生する酸素分圧の関係は,育成温度領域(380℃〜400℃)で,その濃度0.1〜0.3mol・l^<-1>で10〜30kg/cm^2とほぼ比例の関係にあることがわかった。その分圧(α濃度)下で得られた結晶とストイキオメトリ-の評価結果も良好な値の関係を示している。 3.電気的諸定数の測定 ZnOのストキオメトリ-と電気抵抗率の関係は,高純度化にしたがって抵抗率は大きくなっているが,その関数関係は他の不純物(例えばLiイオン)のド-プ量との関係で検討中である。この分野の研究は,光学的な評価の結果とも合わせ,次年度以降に重点をおいて研究を進める予定である。また,誘電的圧電的諸性質の測定も準備を進めている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] N.Sakagami: "Hydrothermal Growth and Characterization of ZnO Single Crystals of High Purity" Journal of Crystal Growth. 99. 905-909 (1990)
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[Publications] 坂上 登: 日本セラミックス協会東北北海道支部研究発表会講演要旨集(平成2年度). 1-2 (1990)