1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02555067
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
中川 聖一 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (20115893)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜田 正宏 松下電器産業(株), 中央研究所, 研究員
坪香 英一 松下電器産業(株), 中央研究所, 室長
山本 幹雄 豊橋技術科学大学, 工学部, 教務職員 (40210562)
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Keywords | 音声認識 / 音声理解 / 対話システム / 隠れマルコフモデル / 並列処理 / 構文解析 |
Research Abstract |
まず、豊橋技術大学では、並列音声情報理解装置(LUNA-88Kシステム)を購入し、従来の装置の8倍の処理能力があることを確かめた。この装置の能力を引き出すための音声認識アルゴリズムの検討を進めた。その結果、4つのCPUで約2倍の高速化が可能となった。また、音声認識の精度を高めるために、文脈自由文法制御と連続ワ-ドスポッティング法の統合化(フレ-ム同期型)をすすめた。これによって、連続音声に対して、文認識率約90%、文理解率95%が得られた。 対話システムに関しては、観光案内をタスクとして、ユ-ザとシステムが対話しながら観光ル-ト、交通手段、宿泊施設等を案内するシステムの基本モデルの拡張をすすめた。これにより、文テキスト入力により、ユ-ザとシステムとの簡単な質問応答・対話が可能となった。 さらに、実際の音声による対話の現象を分析した。特に、助詞落ち、倒置について統計的な分析を行ない、これらの現象を自動的に復最し、入力文を解析するアルゴリズムを開発した。実際の音声対話文を解析したところ、約90%が正しく復元できることがわかった。 松下電器産業(株)では、初年度豊橋技術科学大学で開発した基本システムの移植を行ない引き続きホテル予約案内をタスクとして評価実験を行なった。アルゴリズムの一部高速化を図り、200〜300単語の語彙数からなる上記タスクで、一文に対し、約20秒程度で認識できるようになった。本システムは、オンラインで動作し、文認識率は、約80%である。また言語モデルとパ-プレキシティ、文認識率、言語モデル推定用の学習サンプル文数の相互関係を調べた。
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[Publications] 中川 聖一: "連続出力分布型HMMの話者適応化による日本語音韻・音節認識" 日本音響学会誌. 47. 459-467 (1991)
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[Publications] Seiichi Nakagawa: "Comparison of syntax-oriented spoken Japanese understanding system with semantic oriented system." 電子情報通信学会論文誌. E74. 1854-1862 (1991)
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[Publications] Seiichi Nakagawa: "Comparison of language models by context-free grammar and quasi/simplified-trigram" 電子情報通信学会論文誌. E74. 1897-1906 (1991)
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[Publications] 中川 聖一: "シ-ケンシャルニュ-ラルネットワ-クを用いた音声認識" 電子情報通信学会論文誌. 74-DII. 1174-1183 (1991)
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[Publications] 中川 聖一: "固定長セグメントの統計量を用いたHMMによる音節認識" 電子情報通信学会論文誌. (1992)