1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02555088
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
安陪 稔 京都大学, 工学部, 教授 (60025898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
麻生 武彦 京都大学, 工学部, 助教授 (10026255)
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Keywords | 電気自動車 / 高効率直流複卷電動機 / パワ-ダイオ-ドブリッジ / 回生制動 / ソ-ラ-カ- / 電動機のチョッパ制御 |
Research Abstract |
1.研究計画の達成状況平成3年度の研究計画では、(1)新形直流複卷電動機用駆動制御装置(半導体大電流チョッパ)の設計、(2)半導体大電流チョッパの試作とその特性試験、(3)実験用車両による走行実験および走行特性のシミュレ-ションの三つを行うことを予定していたが、以下に述べる通り、当初計画通りの研究実績をあげることができた。 2.新形直流複卷電動機用駆動制御装置の設計・試作前年度試作を完了した新形電動機を駆動制御する半導体大電流チョッパを設計・試作した。電動機の電機子電流は始動時に200Aを超えるので、チョッパの電流容量を約300Aに設定し、アクセルペダルの踏みしろに対応してチョッパ電流が制御できるように設計した。また、始動後の加速には分卷卷線の励磁電流を減少させる弱め界磁制御を行う必要があるので、電機子電流の変化に対応して自動的に弱め界磁制御が働くような界磁電流制御用チョッパも設計・試作した。さらに、車両減速時には有効に回生制動が働くよう、回生制動指令用スイッチを設け、この指令と同時に分卷卷線の励磁電流が最大になるようにした。 3.実験用車両による走行実験と走行特性のシミュレ-ション試作した電動機駆動制御用チョッパを実験用車両に搭載し走行実験を行った。当初からの予想通り、従来の分卷電動機を用いた場合に比べて、新形電動機(直卷卷線の卷数5タ-ン)を用いると、始動時の加速特性が顕著に改善されること、始動してから一定の速度に達するまでの消費電力が30%程度少なくてすむことなどの良好な結果を得た。さらに、回生制動特性についても実験を行ったが、走行実験コ-スの直線距離が比較的短い(約100m)ため、十分な回生制動の実験はできなかった。今後はこの点を解決したいと考えている。一方、走行特性のシミュレ-ションは予定通り行っており、実験で実現し難い走行条件を補っている。
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