1991 Fiscal Year Annual Research Report
鋼構造の機能性向上からみた高強度鋼の実用化に関する研究
Project/Area Number |
02555101
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福本 誘士 大阪大学, 工学部, 教授 (10023045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀井 義典 大阪大学, 工学部, 助手 (80224690)
大谷 恭弘 大阪大学, 工学部, 助手 (40194196)
大倉 一郎 大阪大学, 工学部, 助教授 (10127194)
松井 繁之 大阪大学, 工学部, 教授 (70029271)
西村 宣男 大阪大学, 工学部, 教授 (70029156)
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Keywords | 鋼材 / 低降伏比 / 材料特性 / 塑性モデル / 断面強度 / 限界幅厚比 / 隅角部 / 延性 |
Research Abstract |
鋼構造物の多様化に伴い,これまでの鉄鋼材料とは性質の異なる高機能鋼材が開発されてきている。本研究においては,従来型の高張力鋼の延性の改善を狙って開発された低降伏比高張力鋼(以下ではLYR鋼と称する)に着目し,以下の項目について実験的および解析的研究を行なった。得られた主な研究成果は以下の通りである。 1.LYR鋼の機械的性質のデ-タベ-スの作成-我国の鉄鋼メ-カ-各社に依頼してLYR鋼の材料試験デ-タを収集するとともに,各社から提供されたLYR鋼鋼板より引張試験用テストピ-スを作成し,機械的性質に関するデ-タベ-スを作成した。デ-タが比較的多く集められた60キロクラスのLYR鋼については応力-ひずみ関係に関する各種の特性値を統計的に評価した。 2.繰り返し塑性履歴を受けるLYR鋼の構成式-単軸圧縮・引張試験により繰り返し塑性履歴を受ける各種鋼材の応力-ひずみ関係を表わす構成式を実験デ-タを参考にして検討し、LYR鋼を含めて任意の鋼材に適用できるように二曲面モデルの改良を行なった。さらに多軸応力状態への応用について検討した。 3.LYR鋼を用いた部材断面の強度と変形能-機械的性質のデ-タベ-スによって特定したLYR鋼の応力-ひずみ関係を用いた数値解析により,LYR鋼を用いたI形断面の局部座屈強度と変形能に関して,従来型の高張力鋼を用いた場合との比較を行ない,断面の構造区分に関する提案を行なった。 4.LYR鋼を用いたラ-メン隅角部の強度と変形特性-LYR鋼を用いた鋼製ラ-メン隅角部供試体を作成し,繰り返し塑性履歴のもとで,強度と変形能に関する検討を行なった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Nishimura,N.Fuchisaki,K.: "Material properties and cross-sectional strength of low yield ratio high tensile steels" Technical Reports of Osaka University. Vol.42. (1992)
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[Publications] Nishimura,N.Honda,Y.Ono,K.: "Correction of two-suface model for hysteretically loaded structural steels" Technical Reports of Osaka University. Vol.42. (1992)