1991 Fiscal Year Annual Research Report
クヌ-セン流出法・回転流出法の組合せによる類金属元素蒸気の解離会合平衡の研究
Project/Area Number |
02555137
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中澤 重厚 東北大学, 工学部, 助教授 (70006055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 聰 東北大学, 工学部, 助手 (70133048)
日野 光久 東北大学, 工学部, 助手 (40005335)
阿座上 竹四 東北大学, 工学部, 教授 (50006029)
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Keywords | 蒸気圧測定 / クヌ-セン流出法 / 回転流出法 / 類金属元素 / 多原子分子蒸気 / 解離会合平衡 |
Research Abstract |
1)秤量20g,読み取り限度0.01mgの定感量型直示天秤を超高真空排気装置ベルジャの内部に組み込み,クヌ-セン流出法・回転流出法用のセルを吊ると同時にその質量変化を測定するための天秤として使うことにした.入手した天秤は大気下での使用を前提として製造されたものであり,これを高真空中で使用するために改造することにした.改造項目はi)ベルジャ外部から分銅加除を行えるようにする,ii)光学投影目盛用の光源として電球に代わるものを採用する,iii)天秤さおに直結したエアダンパ部をフォ-スコイル型変位復元機構に替える,などであり,天秤メ-カの技術者から情報提供を受けるなどしてきた. 2)天秤の能力を限界まで引き出すことを目的として,天秤が内蔵する分銅個々の質量について器差を検定した.1つの分銅につき15〜20回ほど検定を行い,平均値をもってその分銅の器差とした.検定値のサンプル標準偏差および平均値の標準偏差を推定したところ,それぞれ0.01〜0.02mgおよび0.003〜0.005mgとなった. 3)分銅および回転流出セルに浮力がかからない真空中で正しい秤量値を得る方法を検討した. 4)回転流出セルからの蒸気流出に伴うセル全体の質量減少速度とセルに働くトルクを測定する方式を変更した.当初はそれぞれ独立な零位式の電磁平衡機構で測定する計画であった.これを変更し,セル全体の質量減少速度を零位式電磁平衡機構で測定し,セルに働くトルクは吊り線のねじれ角から求めることにした.こうすることにより,天秤さお先端の力点には鉛直方向の力のみが働き,天秤さおの動きが支点を中心とする鉛直面内に限られるようにした. 5)回転流出セルの真空中加熱に用いる無誘導型ヒ-タの製作にとりかかった.
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