1991 Fiscal Year Annual Research Report
メカニカルアロイングによる先端耐熱アルミナイド金属間化合物の開発
Project/Area Number |
02555142
|
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
小島 陽 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60016368)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
落合 鍾一 西東京科学大学, 工学部, 助教授 (70169324)
福澤 康 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10126477)
|
Keywords | 金属間化合物 / 2相アルミナイド / メカニカルアロイング / 粉末冶金 / NiAl / Ni_3Al |
Research Abstract |
本年度は、MA法を適用した粉末冶金法によりNi-Nb系アルミナイドを製造し、その焼結体についての組織および機械的性質について調査を行った。以下研究結果を示す。 1.3.6ks(10h)までのMA処理では、X線回折試験によれば、処理粉末にはタンクおよびボ-ルからの汚染は観察されなかった。しかしながらNiAl合金粉末を出発原料とした各合金粉末には検出されなかったが、粗粉末混合法で行った(e)NiAlには微量のアルミナが検出された。 2.圧縮試験の結果、0.2%流動応力は(d)NiAl+Ni_3Al、(c)Ni_3Al+Ni_3Nb、(b)NiAl+Ni_2AlNbそして(a)NiAl+NiAlNbの順で大きい値となり、試験温度の上昇と共にその値は減少した。また、B添加によってもその値は減少した。粗粉末混合法で製造した(e)NiAlは比較的低い値となり、(c)Ni_3Al+Ni_3Nbと同じ様な傾向を示した。 3.圧縮試験によって求められた歪速度感受性指数m値は全ての合金において0.3以上の値が得られた。特に(c)Ni_3Al+Ni_3Nbと(d)NiAl+Ni_3Alにおいて0.4以上の高い値が得られ、超塑性変形の可能性が十分考えられる。 4.圧縮試験後の組織観察から動的再結晶が期待される(c)Ni_3Al+Ni_3Nb,(d)NiAl+Ni_3Alおよび(e)NiAlの粒径は、圧縮試験後それぞれ小さくなっており動的再結晶による微細化が確認された。 5.圧縮試験においてm値がの高い値を示した(c)Ni_3Al+Ni_3Nbおよび(d)NiAl+Ni_3Alについて、高温引張試験を行った結果、(c)Ni_3Al+Ni_3NbのHIP処理材の伸びが、1223Kにおいて、86%と比較的大きな伸びを示した。このことは、延性改善にMA処理が有効であるとともにHIP処理が有効に作用したといえる。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 落合 鍾一: "メカニカルアロイング法により製造したニッケルアルミナイドの機械的性質" 粉体および粉末冶金. 36. 683-687 (1989)
-
[Publications] 落合 鍾一: "(NiAl+Ni_3Al)2相合金の熱調質処理による高強度化と超塑性の発現" 日本金属学会誌. 54. 301-306 (1990)
-
[Publications] S.Ochiai: "Microstructures and Mechanical Properties of Ni-Nb Aluminides Produced by MA Process" ISIS International. 31. 1106-1112 (1991)