1990 Fiscal Year Annual Research Report
希土九螢光錯体と透明高分子フイルムを用いた新しいイムノアッセイシステムの開発
Project/Area Number |
02555156
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
四ツ柳 隆夫 東北大学, 工学部, 教授 (00001199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
皆川 幸紀 三菱化成(株), 総合研究所, 部長研究員
五十嵐 淑郎 東北大学, 工学部, 講師 (70150258)
星野 仁 東北大学, 工学部, 助教授 (20124620)
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Keywords | 希土類金属イオン / 時間分解螢光 / イムノアッセイ / 透明PVCフイルム / 可塑剤 / 芳香族ポリアミノカルボン酸 / 遅延螢光 / エネルギ-移動発光 |
Research Abstract |
希土類蛍光錯体と透明高分子フイルムを用いる新してイムノアッセイシステムを開発することを目的として、蛍光測定媒体としてミセルより安定で,その化学的環境の制御が容易な可塑剤含有透明高分子に着目し,これと組合わせる、光エネルギ-の伝達機能と2様間分配機能を併せ持つ配位子の最適化につい検討した。<1)分配特性および蛍光特性に関する分子設計情報の整理と理論的検討>___ー:分子設計指針としては、(1)希土類金属の第一配位圏から水分子を排除することのできる8座配位子、(2)高光吸収効率分子(分子内にπ電子系、両端に電子吸引基と供与基を持つ)、(3)配位子から金属へのエネルギ-伝達経路(π電子系)、に配慮して下記の配位子を選択し、優れたの成果を上げた。2)<希土類金属イオンに対篠て強い遅延蛍光を与える配位子の探索>___ー:一群のO,N,配位8座配位子の中で芳香環をもつポリアミノカルボン酸類(細胞内Caの螢光ラベル試薬:Quinー2,BTPA)が特定の希土類金属イオンに対して,優れた性能を示すことを発見した。Eu(III)ーQuin2錯体は、波長615nmにユ-ロピウム単独時の3900倍の強度をもつfーf遷移の鋭い螢光を示し,その時間分解スペクトルの半減期は59μsであった。サマリウムーQuin2,テルビウムーBTPA,およびジスプロジム-BTPAも同様な機構による優秀なラベル錯体である。<3)透明高分子マトリックスへの金属錯体の分配特性の評価と時間分解特性の評価及び最適化>___ー:ポリ塩化ビニルフィルムなど,可塑剤を含有する透明高分子に対する分配平衝を測定して,種々の金属錯体と高分子マトリックスの適合性を評価した.中でもベンゾイルトリフルオロアセトン-ユ-ロピウム錯体は、フタル酸ジアルキルノうち、メチルおよびエチル誘導体において特に高感度な時間分解螢光(半減期:550〜700μs)を与えた。この錯体の検出限界は、キセノンランプ(10W)を光減としたとき、10^<-8>mol dm^<-3>に到達した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Shinーya Utsumi,Hitoshi Hoshino,Takao Yotsuyanagi: "Aromatic Polyaminocarboxylate Ligand,Ouinー2 and BAPTA Analogs for Energy Transefer Luminescence Measurements of Lanthanide lons" Analytical Chemistry,. (1991)
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[Publications] Yousei Suzuki,Emiko Kaneko,Hitoshi Hoshino,Takao Yotsuyanagi: "TimeーResolved Energy Transefer Luminescence Measurements of BenzoyltrifluoroacetonatoーEuropium(III) after UltraーConcenntration into PlastcizedーPVC Film or One Drop Dialkylpthalate" Analytical Sciences,. (1991)