1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02556035
|
Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
高倉 直 東京大学, 農学部, 教授 (50011929)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古在 豊樹 千葉大学, 園芸学部, 教授 (90081570)
長野 敏英 東京農業大学, 農学部, 教授 (10012006)
蔵田 憲次 東京大学, 農学部, 助教授 (90161736)
|
Keywords | 組織培養 / 不定胚 / 相対湿度 / ガス交換 |
Research Abstract |
大量培養のためには、培養液の交換や移植はできるだけ行わないシステムでなければならない。ニンジンのカルスを用いて、高糖濃度において、培養液の交換をせずに、健全な不定胚の誘導が可能かどうかを実験した結果、約80%の誘導が可能であった。さらに、カルスから不定胚を連続的に培養し、かつ健全な不定胚を自動選別できるシステムを試作した。基本的にはフルイを用いるために、溶液の逆流によるフルイの洗浄が有効であることが判明したが、一部においては、やはり目詰りが起った。健全な不定胚の判定は、その形態的な変化によるのが一般的であり、これを自動化するために、画像処理技術を導入した。 大量培養のために液振とう培養が用いられているが、常時溶液に浸されるため、ガラス化などの問題がある。そこで、ミストによる培養システムを試作した。ジャガイモの外植体を用いた実験では、10分に1分の噴霧により、量も生長が早かったが、個体差も大きくなった。 外植体の培養と環境条件の関係について、25日間の栽培実験では、初期には蒸散速度にも若干の差がみられたが、後半にはあまり大きな差はなく、一方、光合成速度は相対湿度100%で最も大きく、75%区で最低となった。大量培養のためには、できるだけ早い時期に、培養液中の糖濃度を下げ、糖のない状態で、光独立栄養栽培を行うことが望ましい。シンビジュウムPLBを用いた実験では、炭酸ガス濃度を約400umol/molに維持し、光量子東密度70μmol/m^2では,25°Cで20日後には黒糖区の方が生育がよく、2倍程度の差がみられた。培養容器内の湿度は、培養容器のキャップなど、容器の換気状況にもよるが、容器が置かれている室内の湿度と気流速に大きく影響されることが明らかになった。 トマトの養液と水管理をニューラルネットにより、日射量など5個の環境条件の8時間のデータから推定したが、かなり良い一致をみた。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Honjo, T.,and Takakura, T.: "Identification of water and nutirent supply to hydroponic tomato Plants by using neural nets." IFAC Workshop on Mathematical and Control Application in Agriculture and Horticulture.285-288 (1991)
-
[Publications] Ibaraki, Y.,and Kurata, K.: "Micropropagation by nutirent mist supply:Effects of amist suppy period on patato plantlet growth." Ibid.131-135 (1991)
-
[Publications] Ibaraki, Y.,Iida, Y.,and Kurata, K.: "Effects of air currents on gas exchange of culture vessels." Acta Horticulturae. 319. 221-224 (1992)
-
[Publications] Kirdmanee, C.,Kubota, C.,Jeong, B.R.,and Kozai, T.: "Photoautotrophic multiplication of cymbidium Protocorm-like bodies." Ibid.319. 243-247 (1992)
-
[Publications] Tanaka, K., Fujiwara, K., and Kozai, T.: "Effect of relative humidity in the culture vessel on the transpiration and net Photosynthetic rates of potato Plantlets in vitro." Ibid.319. 59-64 (1992)