1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02557028
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
角田 文男 岩手医科大学, 医学部・衛生学・公衆衛生学講座, 教授 (80048256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中屋 重直 岩手医科大学, 医学部・衛生学・公衆衛生学講座, 講師 (70048552)
板井 一好 岩手医科大学, 医学部・衛生学・公衆衛生学講座, 助手 (10048572)
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Keywords | MIP / 生体試料 / シ-ケンシャル多元素分析 / 発光分析 |
Research Abstract |
本研究は、原理的に全ての元素を励起することができ、ICPよりも優れているヘリウム(He)ガスを用いたMicrowave Induced Plasma (MIP) 発光分析装置の試作を目的とし、さらに、その生体中微量元素のシ-ケンシャル多元素分析への応用を検討して実用化しようとするものである。 本年(初年)度は、装置製作のための各部品の選定、購入および設計、製作が主な課題となった。マスフロ-コントロ-ラ、フラットペンレコ-ダ、アイソクラティックポンプ、発光シグナルデ-タ処理・解析装置、3KWマイクロ波発生装置など、本分析装置の製作に適した機器、機材を厳選して製作した。予算の都合上モノクロメ-タは本研究室に既存のものを使用した。キャビティ-には、高出力のマイクロ波を安全かつ効率良くプラズマに導入できるサ-ファガイドキャビティを用いることとし、その作成に当たったが、設計に長時間を要し予定より遅れた。 次に、放電管の材質として石英、Al_2O_3,ZrO,SiN_4等について検討した。石英はアルゴン(Ar)ガスでは比較的高い出力にも溶融せずに使用できたが、Heガスでは200W程度の出力でも溶融してしまった。SiN_4はわずかに導電性があるため、出力の上昇と共に赤熱し、インピ-ダンスの調整も困難であった。Al_2O_3は数百Wまで溶融せずにプラズマを維持するが、比較的短時間で破壊してしまった。ZrOはプラズマの点灯と共に破壊してしまった。このため、石英で3重構造の放電管を作成したところ、1KW程度までは溶融せずにプラズマを維持することができた。今後は、インタ-フェ-スについて詳細に検討し、生体試料中の微量元素のシ-ケンシャル多元素分析の実用化を計る。
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