1990 Fiscal Year Annual Research Report
LAK細胞を用いた養子免疫療法のための小型高密度長期培養装置の開発及び臨床応用
Project/Area Number |
02557049
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
木村 元喜 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (00031964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野本 亀久雄 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50037355)
杉町 圭蔵 九州大学, 医学部, 教授 (00038762)
戸上 昌紀 日本合成ゴム(株), 筑波研究所, 主任研究員
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Keywords | 小型高密度長期培養装置 / 高密度・回転浮遊培養 / LAK細胞 / 肺癌 / リンパ節リンパ球 / 術後アジュバント療法 / リンパ球培養 / 養子免疫療法 |
Research Abstract |
当研究グル-プにおいて、すでにLAK細胞専用の小型高密度長期培養装置の原型(JCCーdevice,400mlサイズ)は完成しており、最高3×10^7/mlの細胞密度まで培養可能である。本年度の研究は主に以下の2点を中心に行った。(1)高密度回転浮遊培養によって得られたLAK細胞が、従来の低密度静置培養(フラスコを用いた)によって得られるLAK細胞と質的に違いがないか否か。9名の肺癌患者により得られたリンパ節リンパ球を用いて、検討した結果、JCCーdeviceによる高密度・回転浮遊培養とフラスコを用いた低密度(5〜10×10^5ml)・静置培養間に、増殖率、細胞表面マ-カ-、および細胞障害活性いずれにおいても明らかな差を認めなかった。さらに本実験によって、同量のLAK細胞を得る為に必要なインタ-ロイキンー2及びヒト血清の添加量をJCCーdeviceを用いることによって大幅に減じることが可能で、培養コスト・ダウンにつながることも明らかとなった(投稿予定)。(2)JCCーdeviceのディスポ化に伴なうシステムの改良。培養槽をプラスチックで作製する際に、その材料及び形状について、JCCーdevice原型の原理が十分に活かせる様に検討を行なった。本年度は、設計図作成までで、現在、2種類の模型を設計しつつある。本年度、実際に試作品を用いて培養し、最終的にディスポ化JCCーdeviceの完成をみる予定である。 一方、臨床面では、肺癌患者(stage I)15名に対して、術後アジュバントとして、Clinical trialを以下の要領で施行した。肺癌手術→所属リンパ節リンパ球の採取→JCCーdeviceを用いて約2週間培養→患者への移入(5〜10×10^9個/人)及びインタ-ロイキンー2皮下投与(2×10^6JRV/日,6日間)。15名全例において、JCCーdeviceによるLAK細胞培養の支障はなく、特に、細菌、真菌、エンドトキシンの混入は全くなく、安全性は確立された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Murata M,Yano T,Togami M,Yasumoto K,Sugimachi K,Kimura G,Nomoto K.: "Development of a new culture system for human lymphokineーactivated killer cells" Jouranl of Immunological Methods. 129. 89-95 (1990)
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[Publications] Yano T,Murata M,Yoshino I,Ishida T,Kimura G,Sugimachi K,Nomoto K.: "Effect of an antiーCD3 antibody on the culture of lymphokineーactivated killer cells from human lymph node lymphocytes" The Cancer Journal. 3. 154-158 (1990)
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[Publications] Yano T,Ishida T,Yoshino I,Murata M,Yasumoto K,Kimura G,Nomoto K,Sugimachi K.: "A regiman of surgical adjuvant immunotherapy for cancer with interleukinー2 and lymphokineーactivated killer cells" Biotherapy. 3. (1991)
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[Publications] Togami M,Yasumoto K,Yano T,Ishida T,Kimura G,Sugimachi K,Nomoto K.: "Studies of serumーfree medium for the generation of lymphokineーactivated killer cells" Cytotechnology. (1991)
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[Publications] Yoshino I,Yano T,Murata M,Ishida T,Sugimachi K,Kimura G,Nomoto K.: "Cytolytic potential of peripheral blood T lymphocytes following immunotherapy with lymphokineーactivated killer cells and lowーdose interleukinー2" Cancer Research. 51. (1991)