1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02557051
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
毛利 平 東北大学, 医学部, 教授 (60108503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福留 明 日本ゼオン(株), 主任研究員
三浦 誠 東北大学, 医学部, 助手 (50239191)
佐藤 尚 東北大学, 医学部, 講師 (20114499)
仁田 新一 東北大学, 抗酸菌病研究所, 助教授 (90101138)
島 章 東北大学, 流体力学研究所, 教授 (30006168)
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Keywords | タ-ボポンプ / レ-ザドップラ流速計 / 左心補助 / 右心補助 / 流線可視化 |
Research Abstract |
左心補助用マイクロタ-ボポンプの羽根車外径を6.5mmと設定して切削研磨加工の比較的容易な改良型を新たに設計して製作を試みたが,材料の耐久性,工作用具の制約等のためこの超小型モデルの製造は困難であった.このため金型など他の方法で製作することにし,その最適設計の資料を得る目的で,本年度は羽根車外径10mmのモデルを試作して模擬回路実験でポンプの基本性能の計測を行なった.その結果,回転数12,000rpmで1.2 1/minの流量を得られたが,全揚程は目標値の約1/4程度に留まるものであった.レ-ザドップラ流速計による流線の可視化試験の結果,羽根はほぼ理論値通りの流速を実現するものの,耐久性を得るためボス部の設計を最適値から変更して製作したことなどによりケ-シングとのクリアランスが不足し,流線の集中や逆流などが起きるために十分な吐出量が得られないものと判明した.これらの資料をもとに,デザインや加工法にさらに改良を加え理論値の実現を目指している.なお,これまでの実験では羽根車の回転数は10,000-20,000rpmが必要であったため,駆動方式はモ-タによる直接駆動を行った. また,これまでの各種心補助臨床例の検討から,左心補助単独では補助効果が不十分で多臓器不全に至るような症例のなかには右心不全が重要な問題となる場合もあり,単独の右心不全の他にも右心補助を必要とする症例があるものと考えられた.右心補助の場合は比較的揚程が小さくても補助効果があることから,現在のモデルを基本としたポンプの性能によっても右心補助が可能と考えられるため,右心系の形態に適合するような新たな動物実験用モデルの作製も併せて行なっている.
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