1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02557053
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 喬廣 名古屋大学, 医学部, 教授 (10022899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 啓之 中京病院, 研究部, 部長
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Keywords | 血液ポンプ / 自動制御駆動装置 / 膜型肺体外循環 / ECMO |
Research Abstract |
本年度の研究計画は臨床応用のための新生児用血液ポンプ及びそれを駆動する装置を企業に依頼し製作し、そのテストを実施することであった。 1.血液ポンプの試作とテスト 血液室容積が6mlの新生児用血液ポンプの製作を泉工医科株式会社に依頼し、平成2年10月に10組の血液ポンプが納入された。模型循環回路及び犬を用いてこれらの血液ポンプの性能テストを実施した。ほぼ予想通りの機能であったが、製品により機能に多少の差が認められた。とくに改良すべき点として、(1)圧搾空気による圧迫時の血液室の形状が不均一である。しかし、アイシン・ヒュ-マン・システムズ社製作の駆動装置を使用する限り、問題がないことが明かになった。(2)血液弁をポンプ内に組み込むタイプとポンプ外に置くタイプの2種類の血液ポンプを試作したが、テストの結果では機能上差はなかった。(3)血液室が弾力性に乏しいシリコンで製作されたポンプでは血液室の充満が制限され、拍出量は少なくなる。弾力性の大きいシリコンを使用して血液室を製作することにした。 2.自動駆動装置の製作 平成2年度の研究費補助でアイシン・ヒュ-マン・システムズ株式会社に依頼した自動駆動装置は完成度の高いものであり、納入後のテストの結果は満足すべき機能を示した。駆動モ-ドの選択、空気圧の調節、駆動回数などの操作も簡単なプッシュ方式であり、装置の操作にはなんら熟練を要せず通常の人工呼吸器に比べても操作は容易であった。模型循環回路での長時間の連続運転テストで信頼のある装置であることが明らかとなった。この装置は臨床応用が可能であると判断した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 瀬尾 孝彦,伊藤 喬廣: "先天性横隔膜ヘルニアに応用可能な新生児用ECMO回路の試作" 小児外科. 22. 793-799 (1990)
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[Publications] T.Ito,H.Takagi,T.Seo: "New Neonatal and Pediatric VenoーArterial Extracorporeal Membrane Oxygenation Circuit Using Automatically Driven Blood pumps." Artificial Organs. 14. 186-188 (1990)