1990 Fiscal Year Annual Research Report
自律神経機能判定のための新しい総合的検査解析システムの試作
Project/Area Number |
02557059
|
Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
後藤 幸生 福井医科大学, 医学部, 教授 (40079984)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大沢 規人 フクダ電子, 第4技術部, 次長
大表 良一 フクダ電子, 第4技術部, 部長
中嶋 一雄 福井医科大学, 医学部, 助手 (20180284)
坪田 恭子 福井医科大学, 医学部, 助手 (00197758)
|
Keywords | 自律神経機能 / 心電図RーR間隔 / 星状神経節ブロック / 高速フ-リエ解析 / 自律神経機能総合検査解析システム |
Research Abstract |
臨床の現場で患者に侵襲を加えず、その自律神経機能を簡単に測定できる検査機器システムを構成するため、先ず本年度の研究計画は患者の心電図第II誘導のRーR間隔値を採取して、これをいろいろの形で分析できるソフトを作ることにあった。その目標の大要は(1)必要に応じて100,200,300心拍分の採取を自由に選択できること、(2)採取したデ-タの統計処理が直ちに算出表示できること、(3)同時に一拍毎のRーR間隔値の連続点グラフが描かれ、ヒストグラムも表示できること、(4)かつこのグラフは安静時のもの並びに負荷時のものが同時に描出でき、画面上にその関係が明示できること、(5)明らかに交感神経がブロックされる星状神経節ブロック法によるグラフの変化も比較できること、(6)同様、これら入力をフ-リエ解析するための別のソフトも開発する、(7)以上のデ-タはプリントアウトできると共に、情報保存も可能にすること等である その成果現在まで、計測結果表示機能として、計測値+RーR時間一覧を表示し、そのトレンドグラフ、ヒストグラム、FFTを表示できるものを完成、またレポ-ト作成機能としてのこれら情報をA4サイズ1枚にすべて印字可能とした。また1m秒で収録したデ-タを2、4、8、16m秒に間引きし、再計測が可能となる様にもした。そして解析結果を400件/枚のフロッピ-ディスク格納可能とし、ファイルしたデ-タをID番号、レコ-ド番号、収録年月日で検索し、該当デ-タを1ー2選択して読みだし可能として、同一被検者の過去のデ-タと現在のデ-タ等を自由の比較することも可能とするなど、成果は着実に進行している。なお今後の課題として期外収縮等の異常波形の判定区別の件があるが、これは心電図波形を同時入力し、PCー9801でA/D変換したデ-タから判別する方法を検討する。
|
-
[Publications] 後藤幸生,原田純.中嶋一雄: "自律神経機能判定のための新解析の提案ー心電図RーR間隔トレンドグラフと100心拍分平均値の活用ー" 臨床検査. 34. 601-604 (1990)
-
[Publications] 後藤幸生,藤林哲男,坪田恭子,高倉康: "鼻アレルギ-に対する星状神経節ブロックの奏効機序ー自律神経賦活鍛練療法兼調整療法としてー" アレルギ-の臨床. 10. 432-436 (1990)
-
[Publications] 後藤幸生,川上浩文,高倉康: "自律神経機能バランス調整療法としての星状神経節ブロック反復実施の意義" 綜合臨床. 39. 2685-2688 (1990)