1991 Fiscal Year Annual Research Report
光重合型レジン用のアルゴンイオンレ-ザ-照射器の試作
Project/Area Number |
02557074
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小野瀬 英雄 日本大学, 歯学部, 教授 (70059426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上浦 秀之 カンタムエレクトロニクスKK, 主任研究員
草皆 重信 而至歯科工業KK, 主任研究員
安藤 進 日本大学, 歯学部, 講師 (40120365)
黒田 隆 日本大学, 歯学部, 助教授 (80059790)
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Keywords | レ-ザ-照射器 / アルゴンイオンレ-ザ- / 光重合型レジン / マルチライン / 重合 |
Research Abstract |
市販されている光重合型レジンの照射器に変わる光線発生装置としてアルゴンイオンレ-ザ-発振装置に改良を加え,歯科臨床用のアルゴンイオンレ-ザ-照射器を試作し,その基礎的研究ならびに臨床試験を経て量産型照射器を開発する試料を蒐集する目的の研究において現在までに得られた実績について報告する. レ-ザ-光線発生装置としてはアルゴンイオンレ-ザ-光線発振装置(Type 909,アメリカンレ-ザ-)を使用した.発振された光のうち波長500nm未満の発振線のみを選択し,偏光ビ-ムスプリッタ-を用いてS波のみにした後,3種類の色分解フィルタ-を用いて4本の波長に分離した.これをさらにNDフィルタ-によって任意の光強度に調整した後,再び色分解フィルタ-で488+496.5nm,476.5nmおよび457.9nmの3本の波長に一本あるいは複数本のレ-ザ-ビ-ムに分解,合成出来るように発振装置を改良した.レ-ザ-光の出力測定には,コヒ-レント社製パワ-メ-タ-モデルLM200を使用した.また経時的な光出力安定度の測定には,センサ-としてフォトダイオ-ドチップモデルSP-10を使用した. 各波長の全発振線(0.5W,1W,2W,3W,4W)に対する総合光出力をそれの比率で検討したところ,全発振線に対する488+496.5nm,476.5nmおよび457.9nmのの光出力は0.005〜0.76Wであり,全発振線に対する比率すなわち,光重合型レジンの硬化に有効な4本の波長の光出力の合計は全発振線に対して33.7〜36.0%であった.また,光出力安定性は全発振線および各波長ともに1時間にわたって一定を保ち,光重合型レジンの照射器のような光強度の時間による低下が認められず,安定した光強度および一定の波長の光を得るための照射器として有効であることが確認された.現在,臨床使用が可能な計量化した照射器によるチェア-サイドへのレ-ザ-光の伝導システムの設置を行っている.
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Research Products
(1 results)