1991 Fiscal Year Annual Research Report
特異抗体およびサイトカイン産生細胞検出法の高度化と自動化に関する研究
Project/Area Number |
02557108
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩谷 良則 大阪大学, 医学部, 講師 (60168581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 元 オリンパス光学, 第2開発部, 主任
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Keywords | 特異抗体産生細胞 / サイトカイン産生細胞 / ELISPOT法 / 自動化 / 標準化 |
Research Abstract |
特異抗体産生細胞が形成したSPOTの特徴を描出して、その条件を画像解析システムに入力して計数したSPOTの数が、実際に顕微鏡でみて計数したSPOTの数とよく相関するように画像解析システムの条件設定を行い、画像解析システムによるSPOTの計数を可能にした。そして、この条件設定の際:測定間で生じる発色度の差をなくす標準化の方法として、コントロ-ルウェル(リンパ球を被験ウェルと同様に培養した後、酵素標識抗ヒトIgG(M,A)抗体を添加せずに基質のみを加えたウェル)の底面の発色度をsubtractionする方法を考案し、この標準化法が有用であることを証明した。ところが、特異抗体産生細胞が形成した個々のSPOTの特徴(大きさと色の濃淡)を解析した総和が、RIAまたはEIA法で測定した培養上清中の特異抗体産生量とよく相関するように画像解析システムの条件を設定することは、培養上清中の特異抗体産生量(この場合は、甲状腺自己抗体産生量)が少なく、通常のRIA法では測定感度以下になることが多かったため、両者の相関を調べることができなかった。また、サイトカイン産生細胞の検出法への応用を、インタ-フェロンγ産生細胞で試みたが、抗原としてウェル底面に固相化した抗ヒトインタ-フェロンγ抗体が、洗浄操作を繰り返すうちに薄くなるなどの問題点が生じ、明瞭なSPOTを形成させることができなかった。従って、今後は、特異抗体産生量を検出するための高感度EIA法の開発を行うとともに、サイトカインを検出するための抗体の固相法やその後の洗浄法等について検討を要する。一方、ウェルスキャナ-を用いたSPOT計数の自動化への試みは、各ウェルを4分割してSPOTを計数するようにウェルスキャナ-を設定することにより可能であることを確めた。
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Research Products
(1 results)