1991 Fiscal Year Annual Research Report
オ-バ-モ-ド大電力マイクロ波伝送系における可変調整型モ-ド変換器の開発
Project/Area Number |
02558001
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
際本 泰士 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (50018040)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 将光 京都大学, 工学部, 助教授 (60025939)
片沼 伊佐夫 筑波大学, 物理工学系, 助手 (70134202)
斉藤 輝雄 筑波大学, 物理学系, 講師 (80143163)
|
Keywords | マイクロ波モ-ド変換 / 電磁波モ-ド分析 / 電磁波放射分布計測 / 赤外線画像計測 / 大電力マイクロ波 |
Research Abstract |
1.(モ-ド分析法1の確立)平成2年度に開発した、円筒開口からの放射分布解析に基づくモ-ド分析法は、計測法として確立し、学術雑誌に掲載された。 2.(理論的基盤の確立)この計測法を用いてモ-ド変換器の特性計測と最適化を推し進めた結果、理論計算の予測とよく一致することを確認できた。つまり、可変調整型モ-ド変換器の理論的基盤が信頼のおけるものであることが示された。 3.(200kWマイクロ波のモ-ド変換達成)モ-ド変換器の大電力マイクロ波に対する伝送電力の最大値は平成2年度は約140kWにとどまっていた。この原因の検討を行ない、隣接する導波管ブロックの間の段差を減らして反射・捕捉モ-ドを減らすこと、軸方向電界を持つ不要モ-ドにそなえて段差の形状を丸く整形することの2点で対策を講じた。この結果、200kWまでの大電力マイクロ波を安全にモ-ド変換するという当初の目標を達成できた。更にこのように変形しても、モ-ド整合法に基づく理論予測は実用上指針として適用できることが確認された。 4.(新しいモ-ド分析法2の開発)第1項のモ-ド分析法に加えて、はるかに効率のよいモ-ド分析器を開発した。これは特許申請を行なった。また学術誌にも掲載されることが決定した。この方法は分析法1と比較することによりその信頼性を確認し、第3項に述べた改良版のモ-ド変換器の特性解析にもおおいに役立った。今後、オ-バ-モ-ドマイクロ波伝送系の分析には広く利用されることが期待される。更に、マイクロ波にとどまらず、光伝送系の分析にもこの原理は適用可能であると予想される。 5.(総合的なモ-ド制御技術の開発)オ-バ-モ-ド導波路におけるモ-ド変換・制御は、理論的基盤・モ-ド分析法の確立・実験的検証が揃って、初めて実用的な技術体系となることができる。本研究ではマイクロ波の放射分布を赤外線画像として観測し数値処理を施すことにより、モ-ド分析を効率よく行なう技術も付加して、総合的なモ-ド制御技術の一端を開発できたと考える。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 際本 泰士 他: "Analysis and optimization of stepwise modulated TEon mode converter." Review of Scientific Instruments. 62. 178-188 (1991)
-
[Publications] 際本 泰士 他: "Analysis of multimode microwaves in oversize waveguide using an infrared camera image of radiated power distribution." Review of Scientific Instruments. 62. 3075-3081 (1991)
-
[Publications] 際本 泰士 他: "A microwave mode analyzer with dispersive reflector antenna" Review of Scientific Instruments. 63. NO.5 (1992)
-
[Publications] 際本 泰士 他: "Adjustable mode converter for high power TEon microwaves" Japanese Journal of Applied Physics.