1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02559008
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Research Institution | Nagoya university |
Principal Investigator |
松井 正顯 名古屋大学, 工学部, 教授 (90013531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 達也 小牧市民病院, 副院長 (10093030)
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Keywords | 組織内加温 / 温熱療法 / 磁気発熱材料 / Fe-Pt合金 / Mg-Caフェライト / シランコーティング / 渦電流損 / ヒステレシス損 |
Research Abstract |
本年度の研究成果は次のようにまとめることができる。 (1)従来材料の鉄(Fe)-白金(Pt)合金(針状)を生体適合性のあるセラミックスによって完全被覆するための研究を行なった。80℃のシランと酢酸と水の混合液に試料を浸してから120℃で24時間乾燥後、350℃で3時間の焼成することによって針状試料を全体にわたってほぼ完全にSiO_2の被覆ができることが判った。そのアノード分極曲線を測定し、従来の被覆方法よりかなり改善された耐食性を得ることができた。また、その試料を約一ヶ月間、白色家兎の癌組織中に埋め込み、試料周辺組織内における溶出実験を行ない、FeまたはPt元素の溶出がないことを確認した。 (2)つぎにFe-Pt合金の球状粉末を作製し、上述の溶液を使ったスプレーによる繰り返し噴霧法を考案し、被覆を試みた。25〜50回の繰り返し噴霧によって粒子を被覆できることが判ったが、粒子同士のの接触がある場合は接触粒子全体で被覆されており、個々の粉末粒子を別々に被覆するための検討が必要である。 (3)生体にとって危険な元素を含まない、新しいセラミックス粉末感温磁性材料の開発を行なった。粉末材料は成型が自由で、腫瘍に直接塗布することもでき、臨床応用の範囲が一段と拡大できる。生体適合性に主眼をおいた開発である。Mg-Ca-Fe系酸化物の組成を変えて、25種類の試料を作製し、磁化測定、発熱測定、ファントム実験を行い、従来材料のFe_3O_4(Tc≒500℃)の数倍の発熱量があることが判明した。Tcは約350℃で少し高いと思われる。 以上の研究成果について口頭並びに論文発表を行った。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Y.Kawamoto: "Ceramic Implant Materials for Hyperthermia" Hyperthermic Oncology in Japan '91. 225-226 (1992)
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[Publications] T.Shimizu: "Coating Effect of Fe-Pt Implant Alloy" Hyperthermic Oncology in Japan '91. 279-280 (1992)
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[Publications] Y.Goto: "Experimental Study on Effects of Hyperthermo-Chemotherapy for Oral Malignant Tumor Using Implant Heating System" Hyperthermic Oncology in Japan '91. 293-294 (1992)
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[Publications] I.Tohnai: "The Study of The Hyperthermochemotherapy of Oral Cancer Using Implant Heating System-Anticanceraus Effects of Temperature-Sensitive Liposomes Containing Cisplatin on VX-7 Rabbit Tongue Tumor Model-" Hyperthermic Oncology in Japan '91. 299-300 (1992)
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[Publications] Y.Kawamoto: "Ceramic Implant Materials For Hyperthermia II" Hyperthermaic Oncology in Japan '92. (1993)